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2021
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減災・南海トラフ地震・愛媛の取り組み

 内閣府が8月末、南海トラフ巨大地震の被害想定を公表した。想定される地震規模はマグニチュード9クラス。県内の建物被害は最悪の場合で約19万2千棟、死者も1万2千人に達し、従来の防災の考え方では対応しきれず、命だけは守る減災の考え方が打ち出された。
 想定では衝撃的な数字とともに「津波に対して即時に避難行動をとった場合」「耐震化率が上がった場合」など、具体例を挙げ、防災対策の効果にも言及。何より住民一人一人の意識が減災の鍵を握る点を強調した。
 南海トラフ地震は100~150年の周期で発生し、1946年の昭和南海地震から66年が経過した。昭和の地震が小規模だったため、次回までの間隔が短くなると指摘する研究者もおり、2030年前後に南海トラフ地震が起きると考えるべきだと警鐘を鳴らす。一刻の猶予もならないとの意識が必要だ。
 避難意識徹底や耐震化などの対策を尽くしても、東日本大震災の3倍を超える6万人以上の犠牲者が出るとされる。高台移転も含めた都市計画や施設整備、住民の防災意識向上、教育などの根本的な課題は一朝一夕に解決しない。行政も担当部署任せの縦割り意識を排し、広範に防災対策を急ぐ必要がある。
 全国で死者32万人以上の巨大地震にどう備えるか。「愛媛の取り組み」として、住民でもある支社局や本社の記者が地域の実情を報告する。減災のため今から何ができるか、地域をどうするか、考えるきっかけにしてほしい。

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