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特集山里の未来図 久万高原町長選を前に2012年08月17日(金)

2014年オープンを目指す道の駅の建設予定地=久万高原町入野

山里の未来図(下)経済活性化 地元産品 よりPRを 官民の統一的戦略必要

 トマトやピーマンなど旬の野菜や加工品が店頭に並び、客が吟味しながら買い求めていく。久万高原町立久万美術館(同町菅生)の入り口にある「物産館みどり」は、町内外をつなぐ拠点の一つだ。
 「よその町がにぎわっている姿を見るとうらやましくなる。うちの町も、もっと活気づいてほしい」。客足が落ち着くと、レジを打っていた同館の業務管理者渡部栄子さん(66)が話し始めた。
 地元産品の味には絶対の自信がある。町外の産直市でも好評で、確かな手応えを感じた。ただ、町の魅力が十分伝わっていないとも感じる。「町民一人一人が宣伝マンになれば効果は大きいのに」。渡部さんは振り向き、ポロシャツの背を見せた。「久万高原」と大書されていた。
 地域経済活性化は町民にとって切実な願いだ。人口減や地場産業の低迷で町税収入は2007年度の約9億9千万円から毎年減少、11年度は約9億3千万円と04年8月の町村合併後、最低の見通しだ。
 町は観光振興を重要施策とし、09年度に企画観光課を新設した。町中心部に「道の駅」を計画、課内の準備室を中心に14年春オープンを目指す。総事業費約9億1千万円。国がトイレと駐車場、町はレストランや直売所などを整備する。
 商品の供給力を高めるため、県中予地方局と共同で特産品を開発し、町内各地の農家を回って野菜や加工品を集荷するシステムの構築を進めている。
 町民からは、町内各地に観光客を誘導できる情報発信基地としての期待を集めるが、町財政が厳しい中、「身の丈に合った整備を」との注文もつく。集客力のある目玉商品開発を求める声もある。
 3月、松山市と同町を結ぶ三坂道路が開通した。町は地域振興につなげるため、町商工会などと共同で、官民一体で地域振興策を練る組織をつくった。
 メンバーの一人で町商工会青年部の二宮悟郎さん(43)は、09年から仲間と親子対象の都市農村交流ツアーを開催。面河渓をはじめ、山林や田んぼなど町内各地を案内し、生物採集や田植えなど各種体験イベントを企画し好評を得ている。「お客さんが求めているのは『豊かな自然』。これをキーワードに積極的にまちおこしができれば」と意気込む。
 地域の活力を高めようと、町内ではさまざまなグループが独自の取り組みを展開する。地域全体の底上げには、町の特色を生かした統一的な戦略と地域の一体感醸成が不可欠。リーダーの力量が山里の未来を左右する。(雲出浩二)

   
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