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[上]産業振興 基幹の農業 従事者減 高齢化と収益の低さ響く 2013年03月28日(木)

鬼北町畔屋で飼育されているキジ。収益向上や後継者育成が課題となっている=14日

 2005年1月、広見町と日吉村が合併して誕生した鬼北町。鬼が城山系の北側に位置し、林野が85%を占める中山間地だ。少子高齢化や厳しい財政が立ちはだかる中、1次産業振興や企業誘致にどう向き合うか。4月2日告示、7日投票の町長・町議会議員選挙を前に現状や課題を探った。(高田未来)

 同町の基幹産業はユズやクリ、シイタケ、キジなどの1次産業。全世帯の4分の1程度が、兼業を含め農業に従事している。
 だが、農林業センサスによると、農家数は05年に1052戸だったのが、5年後の10年には932戸に減少した。
 その大きな要因が高齢化と収益の低さ。町の65歳以上人口は1万1504人中4375人で高齢化率38%(13年2月現在)。県内20市町で3番目に高い。
 夫婦で約40年間にわたりユズを生産してきた影浦光広さん(77)=上鍵山=は「年を取って高いところのユズをよう取らんし、80歳過ぎたらようやらん。かといって後継者はおらん」と漏らす。
 現在は幹や枝を切って手が届くところに果実がなるようにしてしのぎ、年間約6トンを生産する。出荷額は1キロ100〜140円で、年間収入は約80万円。「年金があるが、今後の老人ホームの利用などを考えると節約せないけん」と将来への不安は隠せない。
 町の特産品のキジにも同じ課題はのしかかる。建設業の仕事の傍ら約2千羽を飼育する藤城英晃さん(62)=西野々=は「1羽の出荷額は1600円程度で、年間総額は約300万円。9年前、飼育を始めたころは副業としては十分だったが、ここ数年で餌代は2倍近くに高騰し、収益は半分ぐらいに下がっている」と語る。
 キジの生産者部会の会員8人の平均年齢は70歳程度と高齢化が進み、藤城さんにも後継者は見つかっていない。
 ユズ農家の収益向上に向け、JAえひめ南や町などは事業費約3億円で搾汁施設を今年1月に落成させた。従来の施設に比べて搾汁能力が1.6倍に上がった。
 新規就農者の対策としては、町や同JAなどでつくる鬼北地域農業支援センターが農業研修生を募集し、研修費や機械・施設導入のための補助金を支給している。ただ、年間1、2人の募集枠に限っており、受け入れた研修生は14年間で7人にとどまる。
 町幹部はため息交じりに語った。「関西の中央市場などに農産品全体を売り込んでいるが、全国の中山間地と同様に高齢化の波は食い止められず、根本的な解決策は見つかっていない」

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