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[下]公有地活用 企業誘致 住民も意見 住宅開発など進展期待 2013年04月05日(金)

造成後、15年にわたり未利用状態が続く伊予市湊町の県有臨海埋め立て地

 伊予市には、具体的な活用法が決まっていない公有地が点在している。不景気で長期間未利用のまま雑草が生い茂る「塩漬け」土地には防犯上の懸念もあり、開発による雇用確保などを期待していた市民から不満の声も上がる。市は有効活用に向け企業誘致などを模索している。
 中村佑市長が頭を痛めてきた土地が、市中心部に近い湊町の県有臨海埋め立て地(約8ヘクタール)だ。県主体で1988年から造成を始め、県、国、市が事業費計約8億5千万円をかけて98年に完了した。
 当初は公園や住宅用地として利用予定だったが、近隣地域で以前から計画されていたしおさい公園整備が進み、財政事情も悪化したため埋め立て地の利用計画は白紙に。その後、大規模病院の誘致などを試みるも不調に終わり、市は土地利用にめどが立たないことと財政難を理由に2005年に購入を断念した。現在は県と協力し、企業誘致に取り組んでいる。
 12年4月から、住民と市、県が定期的に協議する場ができ、行政側が企業誘致の現状を伝えるとともに市民側の要望を聞いている。市産業建設部の久保元英部長は「結果は出ていないが、(3者の関係は)いい方向に向かっている」と説明。同町の広報区長の一人も、埋め立て地東側の土地で住宅開発などのめどが立ちつつあるとし「次の市長の下で(土地活用の)話が進んでくれれば」と進展に期待を寄せる。
 中村市長によると、3月に閉校した中山高校(同市中山町出渕)と近くの同校豊岡農場もいずれ、県管理から市管理に移る可能性が高い。中山中学校体育館を建て替える間、中山中生が中山高の体育館を使う予定で、2年ほどは現状のままだが、市管理になれば、次期市長に跡地活用の方向性が委ねられる。
 市は過去、土地を造成し、企業を誘致する施策で一定の成果を残してきた。94年に完成した同市八倉の「八倉工業団地」(約5・3ヘクタール)や、88年に完成した同市下三谷の「下三谷工業団地」第1期区画(約6・6ヘクタール)、05年完成の第2期区画(約5・5ヘクタール)は完成から2、3年のうちに全て売れた。駅や港が市中心部にあり、松山、伊予の両高速道インターチェンジへのアクセスが良好という立地条件は、県内では比較的恵まれている。
 ただ、経済のグローバル化に伴い製造業の海外進出が年々加速。立地企業に対する多額の補助金交付など企業誘致競争が国内外で激化する中、先行きは決して楽観視できない。立地条件の良さをどう生かし、産業振興や雇用確保につなげるか。当面、遊休地活用に市の知恵が問われる。(竹下世成)

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