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[解説]鬼北町長・町議選無投票当選 関心低く閉塞感も  2013年04月03日(水)

 鬼北町長選挙で前職甲岡秀文氏が、町議会議員選挙で立候補者14人がともに民意の審判を受けることなく当選した。「鬼北町では前例のない事態」(町選挙管理委員会)。背景には、町政への有権者の関心の低さや、地域経済の冷え込みに伴う住民の閉塞(へいそく)感が垣間見える。
 甲岡氏は1期目、登録有形文化財となった現庁舎の増改築補強利用や小学校体育館の木造建設、ユズ搾汁施設の改築などに取り組んだ。任期中に大きな失政は見当たらず、住民は手堅いかじ取りを信任した格好だ。
 ただ、過去4年間で町の人口は1万1500人へと5%減少。農林業が基幹産業でありながら、農家数は約900戸に約1割減った。過疎化や1次産業不振に即効性のある対策は見いだしにくく、議会を含め「誰が町政を担っても変えられない」(住民)との諦めムードも漂う。
 過疎高齢化の進行に伴う人材の町外流出もあり、地区による候補者擁立の動きは弱まった。議員報酬は県内9町のうち下から3番目の月額17万3千円(全国町村議員平均20万9490円)。複数の住民は「町をよくしたくても生活に余裕がない」と漏らす。
 町議会では2012年9月に定数2減が議員提案されたが「町民から定数削減を求める声は聞いていない」などとして7対6で否決した。今回、早くから無投票の見通しとなり、住民や立候補予定者から「町の人口減少も進んでおり、定数を減らすべきだ」との意見が出ていた。無投票の現実化を受け、削減議論が再燃するのは必至だ。
 町長と議会は、1次産業活性化や企業誘致などの産業振興に努め、町内を覆う閉塞感の打破を図らねばなるまい。同時に、住民の側にも、これまで以上に町政に積極・主体的に参画する自治意識の高揚が求められる。(高田未来)