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今治市長に菅氏再選 河野氏に4万7506票差 投票率59.9%合併後最低 2013年02月04日(月)

今治市長選挙で再選を果たし、万歳する菅良二さん(中央)と妻輝代さん=3日午後10時15分ごろ、同市旭町2丁目(撮影・江頭謙)

 任期満了に伴う今治市長選挙は3日、投開票され、現職の菅良二氏(69)=無所属、大三島町宮浦=が6万3977票を獲得、新人で会社役員の河野昌禎氏(59)=同、朝倉下=に4万7506票差をつけて圧勝し再選を果たした。

 投票率は59・90%。告示近くまで無風で、明確な争点も見えにくかったため市民の関心は高まらず、保守分裂の激戦だった2009年の前回から13・10ポイントの大幅ダウンとなり、合併後最低を記録した。
 05年の12市町村合併後、3回目の市長選。今治港・中心市街地活性化や新ごみ処理施設建設、新都市への企業誘致など大きな課題を抱える中、信任を求める現職と市政変革を訴える新人の一騎打ちとなった。
 菅氏は12年9月定例市議会で2期目を目指す意向を表明。大半の市議と地元県議のほか、県選出国会議員や中村時広知事らが後押しした。連合愛媛の推薦や市内主要企業の支持も得て、盤石の組織戦を展開した。
 1期目の実績として、各種会合での市民との対話など開かれた市政運営をアピール。2期目の公約には、市街地活性化や愛媛国体への準備、財政基盤安定化などを掲げ、幅広く票を積み上げた。
 河野氏は12年8月、兵庫県から移住し、農業法人の役員を務め、告示17日前に出馬表明。現市政を「旧態依然とした古い体質」と批判し、行財政改革や都市計画の全面見直しなどを訴えた。農業関係者らによる草の根運動で浸透を図ったが、支援は広がらず、出遅れを挽回できなかった。
 当日有権者数は13万8836人(男6万4060人、女7万4776人)。投票総数は8万3167票で、有効8万448票、無効2719票だった。

◆責任持ち取り組む 菅良二氏の話◆
 4年間各地に出向き、市民と接してきた。今回の勝利が1期目を認めてもらう結果になったと思う。大勢の市民には心から感謝している。市政の課題は山積みだが、責任を持って取り組んでいきたい。

【菅 良二(かん・りょうじ)】 第一薬科大卒。77年旧大三島町議、96年同町長。03年4月から今治市・越智郡区選出の県議を2期務め、09年2月に今治市長初当選。69歳。大三島町宮浦。

【今治市長選開票結果】

当選得票数氏名年齢所属政党/
新旧別
63,977票菅 良二69無現
-16,471票河野 昌禎59無新

(選管最終、無効2,719 票、投票率59.90 %、敬称略、年齢は投票日翌日現在)



【対話重視の姿勢評価】
[解説]現職と新人が争った今治市長選挙は、知名度や組織力に勝る現職の菅良二氏が大差で再選された。市民との対話を重視する姿勢や、堅実な行政手腕が評価された形だ。
 菅氏は初当選した2009年の前回市長選で、現職と保守分裂の激戦を繰り広げた。背景には05年の12市町村合併で新市の周縁部となった地域の不満があり、菅氏は市長就任後、各種行事にこまめに出席。市民と対話する懇談会を旧市町村単位で開くなど、新市の一体感醸成に力を入れ、「顔が見える」と評価する市民も多かった。目立った失政もなく、前回対立候補を推した市議も続投を容認。告示1カ月前まで、無投票再選が濃厚な情勢だった。
 市民によるまちおこし活動も追い風となった。任期中、今治地域のゆるキャラ・バリィさんと、ご当地グルメ焼豚玉子飯が全国を席巻。市も相乗りし「元気なまち今治」をPRしたことで、菅市政のイメージアップにつながった。
 一方、菅氏自身が「事業の計画作りの段階」と1期目を振り返るように、今治港再生や新ごみ処理施設建設など大型事業の本格始動はこれから。ごみ処理施設に予定地近隣の住民が反対し、今治新都市への企業誘致が難航するなど、積み残した課題が多い。
 加えて、基幹産業の造船・海運業が景気減速のあおりで低迷。市税収入の大幅回復が見込めない中、合併に伴う財政優遇措置の終了が迫り、さらに身を切る行財政改革が必要となる。
 投票率は前回を10ポイント 以上下回り、60%を割り込んだ。市に昨夏転入し、告示17日前に出馬表明した新人の河野昌禎氏の獲得票は、現市政への不満の表れともいえる。市民との対話をさらに進めながら、地域に活力を取り戻せるか。2期目は、県内2位の17万都市活性化へ、目に見える成果が求められる。(白川亜子)

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