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(下)山間部 人口減 高齢化も突出 道の駅拠点 活性化模索 2013年01月16日(水)

砥部町が広田地区の活性化拠点と位置付ける道の駅ひろた「峡の館」。季節ごとの野菜が並ぶ=9日、砥部町総津

 11日、砥部町高市のクロッケー場で、お年寄りたちが暖を取りながら談笑していた。「若者は松山などに行ってしまう。仕事がないから帰ってこられない」。山間部の高市には空き家が増えた。80代男性は「自分も動けなくなったら、施設に入るか子どもの所に行くかして広田を離れるだろう」と淡々と語る。
 人口約2万2千人の砥部町も過疎高齢化の波に洗われている。特に高市など、2005年の対等合併で砥部町の一部になった広田地区は深刻だ。地区人口が合併直前の1186人から12年12月末現在で911人に減る一方、高齢化率は町平均を20ポイント余り上回る47・1%に達している。
 高市には、都会の子どもが宿舎で共同生活を送る山村留学センターがある。伝統行事の復活など地域活性化にも寄与してきたが、地元の女性(77)は「留学生も減少しており、いずれなくなるかも」と危機感を抱く。
 町議の一人によると、町議会には山村留学制度に対し「投資に見合う効果がない」と懐疑的な見方が出ている。この町議は「費用対効果だけでなく(地区住民の)心情も考えてほしい」と訴える。
 町は10〜15年度の町過疎地域自立促進計画を策定し、広田地区への消防設備設置や民話の里づくり事業に力を入れる。町企画財政課は今後の検討課題を「公共交通と人口減少」とし、広田地区だけでなく、川登や田ノ浦など砥部地区の山間部でも対策が必要とする。
 「陶街道のまちづくり」を掲げ、砥部焼を中心に地場産業や特産品を生かした活性化を模索する砥部町。広田地区の道の駅ひろた「峡の館」も拠点の一つだ。06年度から指定管理者制度を導入し、第三セクターが運営する。売り上げは04年度が約4450万円。直近の5年間は6千万円前後に伸びている。
 同館の野村忠司店長によると、町の予算で宣伝を行う「ほたるまつり」「じねんじょまつり」は二大イベントに成長。近年は若い客が増えた。グリーンツーリズムの推進や、語り部が録音した地域の民話を音声案内する機械の設置など「村直営当時にはなかった町の感覚が入ってきた」と合併効果を挙げる。
 12年3月、砥部地区の同町大南に坂村真民記念館が開館した。年2万5千人の入場を見込んだが、年末まで約10カ月間の実績は約2万2千人。町教育委員会は「リピーターを増やす必要がある」とし、開館1周年記念で3月10日から始める相田みつをさんの作品とのコラボレーション企画展を起爆剤とする考えだ。近くの砥部焼伝統産業会館との共通券発行など、周辺施設との相乗効果も狙う。
 地域資源を生かし、過疎高齢化が進む町に活力を取り戻せるか。まちづくりは新たなリーダーに託される。(中田佐知子)

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