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(3)中心市街地 進む大丸跡・港再開発 活性化へ官民連携課題 2013年01月23日(水)

更地となった今治大丸跡地。中心商店街(正面奥)を通じて今治港とつながっている

 今治港発着の船便減少や今治大丸閉店などで疲弊している中心市街地。放置状態だった大丸跡地の活用はこの1年、対策の検討と更地化が行われ、大きく前進した。市の玄関口の今治港では、新港湾ビルが2014年度に完成予定。新都市開発と両輪をなす中心市街地活性化へ、好機をどう生かすか、官民の連携が問われている。
 今治大丸は半世紀近く中心市街地の顔として親しまれてきたが、不況などの影響で08年末に閉店。3年余りを経た12年4月、今治商工会議所が中心となって跡地対策委員会を立ち上げた。
 対策委は毎月の会合に加え、先進地視察や専門家のコンサルティングを実施。市民の意見も踏まえ、住居や店舗などの複合施設を念頭にした三つの活用案に絞り込んだ。3月に公表予定で、会長を務める大野義信今治商議所参与は「居住人口を増やし、まちの新たな顔になるような案ができた」と自負する。
 並行して、跡地再開発を目的に地元6社が設立した新会社「どんどび」が解体工事を進め、1月中旬までに更地化した。同社は今後、対策委の3案を基に最終的な結論を出す。当面は更地のままとし、大規模イベントなどで活用する方針だ。
 一方、今治港では、海上保安部やフェリー待合所などがある市港湾ビルが老朽化に伴い建て替えられる。市は08年の計画策定当初、事業費を50億〜60億円と見積もったが、財政難などを受け、11年に約30億円に縮小した。
 新ビルには現入居者の一部のほか、コミュニティーFM放送局が商店街から移設される予定。港沿いに延長約600メートルの遊歩道も整備し、人が集う空間づくりを図る考え。
 大丸跡地と港に挟まれた中心商店街も、客足回復への好機と意気込む。11年4月、市などと中心市街地再生協議会を設立。街路市やサイクリング、港での交流イベントなどを実施し、商店街への人の流れをつくろうとしている。
 ただ、関係者からはまちづくりの全体像が見えないとの声も。今治商店街協同組合の新居田哲理理事長(58)は「個々の事業は順調だが、全体の一体感がない。連動して相乗効果を生み出せるよう、商店街でも意見を集約したい」と話す。
 中心市街地は経済活動だけでなく、今治の歴史や文化の魅力が詰まったエリア。港などの再開発は今後のまちづくりの行方をも左右する。動きだした大型事業を点でなく線で結び、まちを活性化するためには、市の強いリーダーシップが求められる。