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(2)新都市の行方 SC未着工 分譲に影 サッカー場も構想段階 2013年01月22日(火)

今治新都市の商業用地で、2014年春までにオープンが予定されているショッピングセンターの建設地

 今治市、県、都市再生機構(横浜市、UR)が進める今治新都市開発整備事業。2013年度に土地造成が完了する予定だが、分譲は道半ばだ。市が誘致した大型ショッピングセンター(SC)出店が宙に浮き、県・市によるサッカー場建設構想も進展がないなど、終盤に差し掛かった巨大事業の先行きには不透明感が漂う。
 同事業は、瀬戸内しまなみ海道今治インターチェンジ周辺の計170ヘクタールに産業、教育、住宅用地などを整備する計画。URが造成を担い、市と半分ずつ土地を保有し、分譲に当たっている。造成・分譲を18年度までに終了する予定で、総事業費約500億円のうち市負担分は約219億円に上る。
 12年5月時点で造成は90%が完了。住宅用地(7・1ヘクタール)は13年1月中旬で全259区画のうち153区画が契約済みで、公園などの整備も進んでいる。
 一方、中核となる商業用地(18ヘクタール)や産業用地(18・9ヘクタール)は空き地が目立つ。
 大きな懸案は、商業用地に予定されているSCの出店問題だ。市は09年、イオンリテール(千葉市)に12・2ヘクタールの用地を約55億円で分譲。契約では14年春までのオープンとなっているが、現時点で着工の動きはなく、市やURは「具体的な計画は不明」と明かす。
 同社は「時期は言えないが、出店に向け計画を進めており、現段階で撤退は考えていない」と主張する。
 SC問題は商業用地全体に影を落とす。URによると、企業から分譲の問い合わせは相次いでいるが、いずれも集客力があるSC出店を様子見の構えという。URは「SCの早期出店が企業の誘致促進につながる」との見方だ。
 サッカー場は、愛媛FCのホームスタジアムとして県中核施設予定地での建設を構想。市によると、11年夏ごろ県との協議で浮上した。実現性を調査中で、3月に市としての姿勢を打ち出す方針。
 しかし、事業費が最低でも数十億円規模と巨額な上、愛媛FC自体が集客効果などを理由に前向きではない。頓挫した場合の代替案はなく、土地利用計画の練り直しは必至だ。
 URは13年度末で新都市事業から撤退する予定。それまでに用地を完売するのは難しいため、14年度以降も分譲に取り組む体制を検討するという。新都市開発は、まちづくりの目玉として長期間、多額の税金をつぎ込んできた事業。不良債権として市民に負担を強いる事態は許されない。