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社説

米朝が再首脳会談へ 非核化具体策実務協議で合意を

2019年1月21日(月)(愛媛新聞)

 米朝両政府が、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長による2度目の首脳会談を2月下旬に開催することで合意した。

 昨年6月の米朝首脳会談のように具体的道筋を付けられず、友好を演出するショーに終わってしまうことは許されない。トップの話し合いで一気に解決を図るのではなく、事前の実務協議による確かな合意形成が不可欠だ。今度こそ北朝鮮の非核化が実現できる具体的な措置や手順を示さなければならない。

 今回の合意は、金正恩氏の側近である金英哲党副委員長が訪米し、トランプ氏らと会談したのを受け発表された。だが、発表されたのは2月下旬に首脳会談を行うという予定だけ。詳細な日程や、ベトナムを軸に調整しているとみられる開催場所も最終決定に至らず、中身は乏しい。非核化の進め方や米側の見返り措置に関しては隔たりが大きく、「開催ありき」で決断した可能性は否定できない。

 現段階では年明けから外交攻勢を強める北朝鮮の思惑に沿う形で交渉は進んでいる。金正恩氏は新年の辞で「いつでも米大統領と会う準備ができている」と再会談への意欲を表明。中国の習近平国家主席と北京で会談し、米国と交渉する上で中国を後ろ盾とすることに成功した。

 ただ、再会談の成否は金氏の命運も左右しかねない。年頭に「これ以上、核兵器をつくらない」とも明言。この言葉を証明する事実が求められる。北朝鮮は数々の約束を守っておらず、言葉通りには受け取れない。再会談で具体的な実行策を明確にしなければ、いよいよ国際的な信用を決定的に失ってしまうと肝に銘じる必要がある。

 深刻化する米国の内政問題が米朝交渉に悪影響を与えるのを危惧する。看板政策のメキシコ国境の壁建設を巡る混乱は出口が見えない。トランプ氏は妥協案を提示したが、民主党側は応じない考えを示した。就任3年目に入ったトランプ氏が苦境を打開するために、米朝会談で安易な口約束をする恐れは十分にある。だからこそ、事前の実務協議で合意内容の詳細まで擦り合わせておくことが肝要だ。

 韓国と中国が米朝交渉への関与を強めている。韓国は米朝実務協議の場に担当者を派遣し、3者協議に持ち込む構えだ。中国は対米貿易交渉のカードとして北朝鮮への関与に本腰を入れる。利害が複雑に絡む中、南北協力体制の構築や米中融和が優先され、完全な非核化や、拉致問題の進展が置き去りにされる懸念も拭えない。

 国連のグテレス事務総長は、現時点では自分が北朝鮮に行くなどして交渉を後押しする必要はないとの見方を示した。しかし、米朝交渉が立ち行かなくなれば国際機関の仲介も必要だ。日本は国際協調を積極的に主導したい。日朝首脳会談を目指すと同時に、あらゆる機会を捉えて北東アジアにおいて役割を果たさねばならない。

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