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社説

候補者男女均等法成立 女性の政治参画へ具体的行動を

2018年5月20日(日)(愛媛新聞)

 公職選挙で男女の候補者数を均等にするよう、政党などに求める「政治分野の男女共同参画推進法」が成立した。国会や地方議会で、あまりにも少ない女性議員を増やすのが狙いだ。多様な意見を、政策や決定に反映させるため、男性に偏る議会構成を是正することは重要だ。子育て支援や性犯罪対策など、女性の視点がより欠かせない政治課題も増えている。

 推進法は罰則規定のない理念法だが、それでも衆参両院の全会派が一致して賛同した意義は大きい。各政党はその責任を自覚し、女性の議会参画が加速するよう努めなければならない。

 条文は、男女の候補者が「できる限り均等」になるよう努力義務を規定。政党や政治団体に男女の候補者数の目標も設定するよう促している。

 候補者数の目標は努力義務に対する取り組みの「見える化」を意味する。早速、来春の統一地方選や、来夏の参院選から、有権者の判断材料になる。政党側に女性候補の発掘や育成を、一段と迫ることで効果につなげたい。

 国際社会の中で、日本の女性議員の割合は極めて低い。2017年の国会議員に占める女性の割合は10.1%と、193カ国中158位だった。安倍政権は、女性活躍推進をうたい「20年までに国政選挙の女性候補を30%にする」との目標を掲げている。しかし昨年の衆院選では17.7%。自民に至っては主要政党最低の7.5%にとどまっており、看過できない。

 愛媛の遅れも際立っている。17年1月に公表された国の調査によると、女性議員の割合は市議会8.0%(42位)、町村議会5.7%(44位)、県議会2.2%(47位)だった。県選出の国会議員(衆参6人)はすべて男性だ。

 新法を、掛け声倒れで終わらせないためには、選挙制度改革も同時に行う必要がある。多くの国では一定の候補者や議席数を女性に割り当てる「クオータ制」を導入しており、日本も検討を急ぐべきだ。衆院選の比例代表名簿の上位に女性候補を優先するなど具体策に知恵を絞らなければならない。

 議員活動と生活が両立できる環境整備も欠かせない。内閣府が女性地方議員に実施した調査で、7割超が家庭との両立の難しさを挙げている。深夜に及ぶ審議や休日の会合といった、長時間労働をいとわない働き方は見直していくべきだろう。託児施設の設置や育児休業が取れる仕組みづくりも必要だ。

 過去には国会や都議会でセクハラやじが問題となった。前財務次官のセクハラ疑惑に対する政府の不誠実な対応は、男性中心の政治風土と無関係ではあるまい。政治にはびこる性差別の意識改革を進めるためにも、数の不均衡解消を急ぐべきだ。だれもが暮らしやすい社会へ多様な感覚を反映させる。そんな当たり前の議会を政党と有権者で築いていかなければならない。

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