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社説

松山市長選告示 50万県都の将来像示す論戦期待

2018年11月14日(水)(愛媛新聞)

 豪雨災害からの復興を着実に進め、県都を元気にするリーダーにふさわしいのは誰か。候補者の訴えにしっかりと耳を傾けて一票を投じたい。

 18日投票の松山市長選が告示され、共産党中予地区委員長で新人の植木正勝氏と、3期目を目指す現職の野志克仁氏の2氏が立候補した。

 松山市は県内人口の3分の1以上を占める50万都市であり、その動向はほかの市町にも波及する。それだけに候補者は、市の課題解決策や将来像を明確に示し、有権者が市政への関心を高める責任を果たさなければならない。

 市長選は県知事選と同様、7月の記録的豪雨で発生した甚大な被害からの復興が最大の争点となる。

 4カ月が経過した今も、すさまじい土砂崩れの爪痕を残す地域は少なくない。特に深刻なのは中島や興居島といった島しょ部のかんきつ園地だ。収穫期を迎えたにもかかわらず、土砂撤去やモノレールの復旧などの作業が続いており、ボランティアを必要としている。園地を再建するための費用負担が大きく、復旧を断念する生産者も出ている。かんきつ農業は市内の有人島の主要な産業であり、園地の再建ができなければ島を離れざるを得ない人が生じる恐れがあり、地域の高齢化、過疎化の加速にもつながる。柔軟で息の長い支援を求める生産者の思いに応えるきめ細かい対応が不可欠だ。

 来年1月から始まる道後温泉本館の保存修理期間中の損失軽減策も急務だ。部分営業は続けるが工期は7年に及び、入浴者や宿泊者の減少で最大190億円の損失が生じるとの試算もある。豪雨によって減少した市内の観光客数の回復に水を差しかねない。工事自体を観光資源化する計画や、本館全体を見渡せる足湯や休憩所の整備といった対策の効果は未知数で、旅館や土産物店などの関係者の不安を取り除くさらなる誘客の具体策を求めたい。

 西条市の県営黒瀬ダムからの松山分水問題では、両候補の主張が正面から対立する。植木氏は「多額の費用がいる分水は必要ない」と反対し、大渇水時は面河水系の水を融通することが可能との意見だ。野志氏は市民が安心して暮らすために新たな水源開発が必要とした上で、分水が最も優れた方策であると理解を求める。地域事情をはらんで長年足踏みが続いており、今後の方向性を市民が判断できるよう道筋を示す必要がある。

 懸念されるのは投票率だ。現職と対立してきた自民党松山支部連合会などが独自候補擁立を見送ったことから、有権者の関心が大きく低下している。3人が出馬した前回の48.36%から落ち込み、30%台前半を予測する見方もあるほどだ。両陣営には投票を喚起する役割を求めるとともに、有権者は投票が民主主義を支えるとの意識を持ち、権利を行使してもらいたい。

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