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空言

2018年5月24日(木)(愛媛新聞)

 とにもかくにも、空言(そらごと)多き世なり―。鎌倉末期に生きた吉田兼好は徒然草の中で、空言すなわち「うそ」について記している▲

 人は事実である以上に物事を大げさに言う。作り話でも文字にすると定説になる…ネットに広がるフェイクニュースを予言したような分析である。人間の本性や社会の本質は、数百年前と変わらない。もちろん、うその多い世の中であることも▲

 加計学園の獣医学部新設に関する県の新文書を巡って、うそか真実かの新たなせめぎ合いが生じている。文書には、学園理事長が2015年2月に安倍晋三首相と面会して新設計画を説明し、首相が「いいね」と評したとある▲

 事実なら、首相がこれまで国会でうその答弁を繰り返していたことになる。首相と学園側は面会を否定。一方、県は「聞いたことをありのままメモにした」と見解は真っ向から対立する。真相はまだやぶの中だ▲

 この問題について、首相はきのうの国会で「首相動静を見る限りでは会っていない」と、その日の面会を改めて否定したものの、第2次政権以降では19回会ったことを明らかにした。新たな資料が出るたびに、説明を微修正したり、情報を小出しにしたりする政権の姿は相変わらず▲

 兼好はこんな意味のことも書いている。「もっともらしく、話のところどころをぼんやりさせ、それでいてつじつまを合わせて語るうそは恐ろしい」。思い浮かんだ顔はないだろうか。

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