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名護市長選

2022年1月21日(金)(愛媛新聞)

 夏日手前の暖かさが、年末であるのを忘れさせた。青い海には土砂を積んだ作業船が何隻も浮かんでいた。

 

 沖縄視察団の一員として先月、米軍基地移設工事が進む名護市辺野古を訪れた。「くいを打ってもどんどん沈下し、地震が来たら崩れるだろうという指摘がある。造ってみろと思うぐらいです」。反対運動をする住民が遠望して言った。

 

 松山発便からも見下ろせた予定海域は、南半分がもう埋め立てられている。が、突堤などが確認できる程度の北側は軟弱地盤に手こずる。地質調査した業者がごく早い段階で政府に警告していたことも最近判明した。防衛省は公表せず工事を開始。のちに工期を大幅延長、工費は当初の2・7倍に改めた。それでも技術的に疑問符が付けられている。

 

 移設の出発点は米軍普天間飛行場の危険除去。ただ、在沖縄海兵隊幹部は強調した。「一番重要なのは、普天間移設は(日米の)合意条件がすべて満たされてからということだ」。行方の見通せぬ辺野古への日本政府の固執が、むしろ問題解決を長引かせているのではないか。そう思えた。

 

 名護市長選が行われている。近年の沖縄の選挙では基地問題の争点化を敬遠する傾向があるという。それはそうかもしれない。普天間問題の長期化は、そのまま辺野古を巡る分断の長さでもある。

 

 民意がどうあれ工事は止まらなかった事実もある。参院選、知事選と続く沖縄から考える。民主主義とは。

 

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