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2023
128日()

【あめはれ育児ノート番外編】英語から数まで!幼児の教育現場@愛媛(前編)

2023年9月26日(火)08:00

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子ども1人当たりの教育費が増えている。参議院調査室の分析では、0~18歳の子ども1人当たりの年間教育費は1970年の2万4千円から、2017年の37万千円まで約16倍に増加。大学や高校受験のための学習塾だけでなく、幼児期の教育に力を入れる親も少なくないという。実際に未就学児に英語や数などを教えている施設ではどのようなことが行われているのか、愛媛の現場を取材した。(伊藤愛)

■HKインターナショナル松山校(松山市)

「What do you like about summer?」

「I like eating ice cream」。

 

外国人講師と一緒に英語で歌ったり、質問に答えたりする子どもら

英語だけでの保育、幼児教育をうたうHKインターナショナル松山校に一歩足を踏み入れると、先生からの指示も、幼い子ども同士の会話も全てが英語だった。しかも、外国人教師と同じ早さで、英語が飛び交う。

運営する英語アカデミーの田中直彦・代表取締役会長は「10歳までが最も音を正確に聞き取れる。幼児期は特に重要」と話す。2~6歳の約30人が通う。英語力を養うための共通ルールがある。それは「教室では英語しか話してはいけない」。慣れるまで壁はあるが、英語だけの環境に身を置くだけで、誰もが自然と英語を話せるようになるそうだ。

驚きなのは、いわゆる「勉強」はアルファベットを覚える程度という点。主任教師のメアカ・ウルリケさん(35)=ドイツ出身=は「毎月のテーマに沿って絵本を読んだり、工作したり、普通の保育を英語で行っているだけですよ」とほほ笑む。少しずつ二語文、三語文が出るようになり、6歳ごろには英語で自分の意見を言えるようになるという。

 

「無理に『Speak!』と言うことは絶対にしない。話すのが苦手な子でも理解はできていて、少しずつ言葉に現れてくる」と語るメアカさん

桑原美月さん(6)は「先生と遊んだり、英語で話したりするのは楽しい」と話す。インタビューの途中、メアカさんと英語で会話を繰り広げていたが、筆者には難易度が高く内容がほぼ理解できなかった。

■愛光幼児教育研究所(松山市)

 

河原学園が運営する愛光幼児教育研究所では、図形と数に特化した授業を展開している。松山市内に3教室あり、今回は3~6歳の約140人が通う上一万教室を訪れた・・・

 

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