
Re:みんなで校則を考えよう! 愛媛・松山市の中学校の校則を集めてみました
愛媛新聞ONLINEで今年2月に公開した「みんなで校則を考えよう! 愛媛の高校の校則を集めてみました」では、県内の高校・中等教育学校57校の校則をデータベース化した。時代や社会情勢に合わない不合理な「ブラック校則」が社会問題化する中、県内でも下着の色や、細かい髪形の指定などのルールがあることが浮き彫りとなった。
では、このような校則は高校だけなのだろうか。
今度は、松山市教育委員会に市内の全中学校29校の校則(2022年度)に関する情報公開請求を実施。集まった校則からは、高校と同じような規定が残っていることが明らかになった。
一方で、文部科学省が2021年6月、都道府県教委などに対し、社会や時代の変化に合わせて校則を見直すよう求める通知を出したことなどを受け、近年は生徒主体の校則変更を進める動きも出始めている。髪形や制服、持ち物などを中心に、中学校の校則の最前線にスポットライトを当てた。(竹下世成)
松山市教育委員会への情報公開請求を基に、市内全中学校29校の校則を集めた。その中から、各校の服装・頭髪・持ち物に関わる部分を抜粋した。
■気候の変化に対応して

近年、夏場に気温が35度を超える日は相次いでいる。(写真はイメージ)
各校の校則を見ると、生徒の体調や安全、学習効率に直結する事項では、柔軟な運用が進んでいるようだ。
冬の防寒具に関しては、マフラーは首が絞まる事故の危険性などから禁止する学校もあるが、ネックウオーマーはほぼ全ての学校が着用を許可。セーターやトレーナーだけでなく、ウインドブレーカーやひざ掛けなどを使用できる学校も少なくない。
ただ、暑さ対策では足取りが少し重い面も見られた。近年は、夏場に最高気温が35度を超えることが日常茶飯事。松山市では市立全小中学校の普通教室にエアコンが設置されているものの、登下校時や体育の授業、行事などの際に、帽子の着用を認める規定がある学校は4校。また、飲み物としてスポーツドリンクを認めている学校(4校)や、日焼け止めクリームの使用を許可している学校(9校)はまだ少数だ。
■下着の色も規定

下着の色を白などに指定する校則は残っている
「人権侵害になる」と指摘されている下着の色の指定について、全国では全高校で完全に規定を削除した都道府県や、是正通知を出した自治体がある。松山市の中学校では、規定がなかったり、「透けて見えない」との表現にしていたりする学校もあるが、白やベージュといった色を具体的に決めている学校が女子生徒は・・・
不合理な校則を見直す動きも進んでいる。そして、私たちはどのようにルールや権利を向き合えばいいのか。有識者の意見も聞いた