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「広島焼き」モヤモヤ?(中国新聞)

2022年6月18日(土)(友好社)

 

 広島県民のソウルフードお好み焼き。地元の皆さんは「広島焼き」「広島風」と呼ばれるとモヤっとしますか。無料通信アプリLINE(ライン)で中国新聞の読者に聞いたところ、200件以上の意見が寄せられました。「腹が立つ」「失礼だ」など怒りの声の一方で、「広島のPRになる」と冷静な見方も。異論反論ありますが、熱い「お好み愛」があふれていました。

 

 予想通り、「広島焼き」への拒否反応は強かった。「広島風は百歩譲って我慢するが、広島焼きは絶対許せない」。広島市東区の男性会社員(50)は抗議する。「そんな食べ物はない。この呼び名ではキャベツや麺を重ねて焼く広島のお好み焼きをイメージできない」とおかんむりの様子だ。

 

 西区の公務員男性(45)も県外の知人から「広島のは広島焼きで、大阪のものがお好み焼きでは?」と言われるたび、カチンとくるという。「悪気はなくても地元民の感情を逆なでする言葉。『広島を焼いた』みたいに聞こえるのも気分が悪い」と憤る。

 

 「広島風」に納得いかないのは東区の主婦(62)。「本流に対して亜流というニュアンス。関西のものがスタンダードと言われているようで…」。南区の40代男性も「大阪人に広島風と言われたら、必ず大阪風と言い返す」と、鼻息荒い。

 

 「広島焼き」「広島風」どっちも容認派からは、「違和感はあるけど、関西風と区別するのに分かりやすい」(熊野町の50代事務員女性)との声も目立つ。福山市の男性(81)は、「県東部では関西風が主流。西部とはお好み焼きに対する熱量が違うから、呼び方にはこだわらない」とさっぱりしている。

 

 お好み焼き店を営む皆さんはどう考えているのか。お好み村組合(広島市中区)の豊田典正理事長は「『広島焼きください』と注文する観光客は多いけど、そんなことでは怒らんよ。知らない人には丁寧に説明すればいいんです」。

 

 年300枚のお好み焼きを食べ、業界について研究する広島経済大(安佐南区)の細井謙一教授は、呼び方論争を「愛着の裏返し」とみる。広島では戦後復興をお好み焼きと歩んできた歴史があり「デリケートになるのは理解できます」。その一方で「広島」を付ける利点も説明する。静岡県の富士宮やきそばや長崎県の佐世保バーガーのように、地名を入れると認知度は高まる傾向があるそうだ。

 

 広島市南区の女性(34)はこう言う。「広島焼き、広島風という表現に怒るのは広島人の持ちネタで、あいさつのようなもの」。帰省したり、離れた家族や友人に会ったりする機会を捉え、あらためてお好み焼き談議をしませんか。(中国新聞)

 

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