愛媛新聞ONLINE

2021
612日()

新聞購読
新規登録
メニュー

ピアノ 祈りとともに

6月9日 フジコ・ヘミング愛媛県松山公演

2021年5月10日(月)(愛媛新聞)

「最後まできちんと弾けるように」とお祈りしながら演奏するというフジコ・ヘミング=埼玉県所沢市

「最後まできちんと弾けるように」とお祈りしながら演奏するというフジコ・ヘミング=埼玉県所沢市

[今なお現役 「人や動物助けるため」]

 

 愛媛県の松山市民会館(松山市堀之内)で6月9日午後6時半から、「フジコ・ヘミング with N響メンバーの仲間たち」(テレビ愛媛、サンライズプロモーション東京主催、愛媛新聞社共催)のコンサートが開かれる。ヘミングは一時聴力を失う困難を克服して遅咲きながら成功をつかみ、年を重ねた今も一線で活躍する。新型コロナウイルス禍での生活や演奏への思いなどを聞いた。(聞き手・武田亮)

 

 ―コロナ禍をどう過ごした。

 

 世界中の演奏会が延期や中止になり、時間ができてゆっくりできたのが良かった。10年前に絵本の挿絵の依頼があり、猫と人間を描いた。すごく凝ったもので、出版社の人たちに喜んでもらった。ピアノより絵の方が楽しい。

 

 CDをよく聴いた。オーケストラが一番好きで、合唱も好き。CDと生音では全然違うが、忙しくて自分が(客席に)座って聴くのは20年ぐらいできておらず、とても残念だ。

 

 ―普通はリタイアする年齢だが、今も現役で続ける原動力は。

 

 少しでもいいから困っている人や動物を助けたい。少しでもお金を稼げればいいかなと。テレビばかり見る老後は送りたくない。自分は年を取っているつもりがなく、16歳ぐらいの気持ちでいる。誰でもがそうあってほしいが、皆しゃべり方までおばさんになってしまう。年を取った男性にも恋したことがあるが、男性だけが年を取っても値打ちがあるのではなくて、女性が年を重ねても十分魅力的でいられるはずだ。

 

 ―保護猫と自宅で暮らしている。

 

 ひいおじいさんはスウェーデンで犬猫病院の院長だった。その血をひいているらしい。今15匹ほど猫を飼っている。人間にいじめられ、触ることもできない猫もいる。しぐさがかわいい。中には私のピアノをじっと聴いている猫もいれば、人間と同じで全く興味のない猫もいる。

 

 ―演奏への思いは。

 

 (今日の)演奏中は「間違えないか」と怖くなり、神経がビリビリしていた。お祈りしながら弾いた。「間違えないように最後まできちんと弾けるように」と。不思議とすごく効く。かわいそうな動物や人たちをお救いくださいと祈り、自分のことは祈らないが、こういう時だけは「どうぞお救いください」と祈っている。

 

 いつも演奏には満足してない。(演奏後は)忘れて「次は良くしよう」と思っている。

 

 問い合わせは、愛媛新聞社企画事業部=電話089(935)2355(平日午前9時~午後5時)。

 

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。