遺伝や治療など解説
がんへの理解深めて 講演会をテレビ放送へ
2021年1月19日(火)(愛媛新聞)

がんの遺伝などの講演を収録する四国がんセンターの医師=18日午後、松山市南梅本町

がんの遺伝などの講演を収録する四国がんセンターの医師=18日午後、松山市南梅本町
がんに関する理解促進に向けた講演会が18日、松山市南梅本町の四国がんセンターであり、センターの医師3人が遺伝や治療法などを解説した。新型コロナウイルス感染防止のため観客を入れずに収録し、2月6日から愛媛CATVのイベントチャンネルなどで録画番組を放送する。
講演会は、がんについて啓発する「愛 GIVER project」の一環で、3回目の開催。2月4日の世界対がんデーに合わせて、四国がんセンターと愛媛新聞社が企画した。
がん診断・治療開発部の大住省三部長(63)は、がんの遺伝を説明。「患者の5~10%は遺伝的にがんになりやすい体質で、若年発症や多重がんなどの特徴が見られる」などと述べた。
放射線治療科の浜本泰医師(56)は、放射線治療の利点として体の形態・機能を温存しやすく、高齢者や体力の弱った人にも行えることを挙げた。乳がん術後の乳房の再建を取り上げた形成外科の山下昌宏医師(41)は、自分の体の組織を使う自家組織再建と人工物を用いる方法があるとし、再建前後の見た目の変化を写真で紹介した。
センターの谷水正人院長は「コロナ禍の中でもがんは治療を止められない疾患。最新の重要な情報をお伝えする」と視聴を呼び掛けた。