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えひめ防災・減災 いよゼロプロジェクト

防災教育「松山モデル」に力 愛媛大防災情報研究センター 中尾順子特定教授に聞く

2020年12月17日(木)(愛媛新聞)

子どもへの防災教育がもたらす波及効果を説明する愛媛大の中尾順子特定教授=14日午後、松山市文京町

子どもへの防災教育がもたらす波及効果を説明する愛媛大の中尾順子特定教授=14日午後、松山市文京町

 愛媛大と東京大、松山市を中核とする官民学の全世代型防災教育で、推進役となっているのが愛媛大にある松山防災リーダー育成センター。2020年9月には小中高生のジュニア防災リーダークラブも結成した。育成センターを主導する中尾順子・愛媛大防災情報研究センター特定教授(64)に防災教育の現状や、今後の展望を聞いた。

 

 

 

 ―松山市の学校が取り組む防災教育の状況は。

 

 今年、全小中学校に配布した防災教育プログラムには、学年ごとの防災教育の取り組み方などを記載した。災害経験がある先生は少ないので、プログラムで知識などを提供する。子どもは座学だけでなくタイムライン作りなどの活動を通して自分で考える力を養う。新型コロナウイルスの影響を踏まえ、新たに理解を促す動画12本を作成中だ。

 

 

 

 ―ジュニア防災リーダークラブの位置付けは。

 

 防災の中核を担う人を育てるのが目的。デイキャンプでは児童から大学生まで参加者全員が自然と協力し、中には「救命救急の活動をしたい」と主体的に動く子も出てきた。知識だけでなく、人間形成も重要な要素の一つだ。

 

 

 

 ―防災教育における子どもの役割は。

 

 子ども対象の防災教育では「おうちの人とも話してね」と伝えるようにしている。高齢者の意識向上は自主防災組織が担い、大学生に関しては「防災リーダークラブ」がカバーしているが、30~40代への働き掛けが難しく、子どもを通して親世代などを巻き込む狙いがある。

 

 また、避難所となる学校は子どもが一番詳しい。発想力も豊かなので「自分に何ができるか」を考えて主体的に動いてほしい。

 

 

 

 ―今後の展望は。

 

 子どもを災害で死なせたくない。子どもたちが明るい未来を紡げる社会をどうつくっていくかが鍵だ。学校に配布したプログラムはこれで終了ではなく、学校や子どもが地域の災害リスクに合わせて工夫していける。全世代型の防災教育は継続性や自律性が極めて重要で、これを「松山モデル」として全県だけでなく全国にも広めていきたい。

 

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