ITF公認
テニス国際ジュニア、県勢4強ならず
2020年12月5日(土)(愛媛新聞)
国際テニス連盟(ITF)公認のリポビタン国際ジュニア本戦第3日は4日、県総合運動公園で男女のシングルス、ダブルスの準々決勝を行った。男子シングルスの丹下颯希(新田高)、女子の中岡咲心(松山市出身、やすいそ庭球部=広島)はともに0―2で敗れた。
第4日の5日は男女シングルス、ダブルスの準決勝を行う。
【男子・丹下 トップ体感 壁と糧】
新田高の丹下が男子シングルス準々決勝で姿を消した。「相手が一枚上手だった」。国内トップ級の壁を痛感した一方で、初めてのITF公認大会で手応えもつかんだ。
第6シードと対戦。第1セット終盤までは丹下のペースだった。「我慢強くラリーができ、いけると思ったところで得意のストレートも打てた」。5―4でサービスゲームへ。だが、ここからセット奪取までが遠かった。
ギアを上げてきた相手に押され「自分からポイントを取りにいけなかった」。5―5で並ばれると、その後突入したタイブレークでさらなるレベルの高さを突き付けられた。
丹下が3―1とリードした場面で、相手は連続してドロップショットを選択。前に引っ張り出された丹下はともに返球には成功したがコースは甘く、サイドを抜かれて3―3に追い付かれた。
難易度が高く、リスクも伴う一打。「それをあの場面で選び、しっかりと決められた」と丹下。タイブレークを落とすと、第2セットは突破口を開くことが難しかった。
主催者推薦で本戦から出場して3試合を戦い、収穫も多かった。「みんな上手で1回戦からしっかり勝負していかないと勝てない。雰囲気にのまれず、プレーできたのはよかった」。得意のショットを生かすにはどうすればいいか―。課題も明確になったという。地元開催だからこそ得られた経験をこれからに役立てる。
【女子・中岡 成長の敗戦 前向く】
悔しい敗戦にも前を向いた。松山市出身の中岡(やすいそ庭球部)は、女子シングルス準々決勝で第1シード相手に涙をのんだが、リベンジマッチで成長を感じ取った。
昨年夏の全国中学生選手権でも対戦。そのときは「自分のテニスが分からず、相手のミスに助けられた」。1年以上が経過して臨んだ今大会は、攻守のめりはりの利いたプレーで本戦2勝。「きょうは自分のプレーをしてミスを引き出せた」
2020年は海外大会への出場を計画していたが、新型コロナウイルスの影響で見送らざるを得なかった。高校1年生となる来年は「できるなら海外にもトライしていきたい」と展望を語った。