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県高校サッカー

39年ぶり新田頂点 4―1で済美下す

2020年11月15日(日)(愛媛新聞)

39年ぶり5度目の優勝を果たして喜ぶ新田イレブン=14日午後、松山市上野町の県総合運動公園ニンジニアスタジアム

39年ぶり5度目の優勝を果たして喜ぶ新田イレブン=14日午後、松山市上野町の県総合運動公園ニンジニアスタジアム

【新田―済美】前半5分、CKから久保(左から2人目)のゴールで先制し、喜ぶ新田イレブン=ニンスタ

【新田―済美】前半5分、CKから久保(左から2人目)のゴールで先制し、喜ぶ新田イレブン=ニンスタ

【新田―済美】果敢に攻め上がる済美・玉上(14)=ニンスタ

【新田―済美】果敢に攻め上がる済美・玉上(14)=ニンスタ

 

 

 サッカーの第99回全国高校選手権県大会は14日、松山市上野町の県総合運動公園ニンジニアスタジアムで決勝を行い、新田が4―1で済美を下し、39年ぶり5度目の優勝を果たした。

 

 新田は前半5分にコーナーキックから先制。一度同点に追いつかれたが、前半のうちに2点を追加して突き放した。後半にも1点を加えてリードを広げて危なげなく逃げ切った。

 

 新田は12月31日から首都圏で行われる全国大会に出場する。

 

 

 

【新田 好機に着実加点 済美 猛攻も及ばず】 

 

 サッカーの第99回全国高校選手権県大会最終日は14日、県総合運動公園ニンジニアスタジアムで決勝を行い、新田が済美を4-1で破り、39大会ぶりの全国大会出場を決めた。

 

 大会最優秀選手は、新田で攻撃の中心となった玉井斗和を選出。10得点を挙げた松山商の山下将史が得点王になった。ベストイレブンには新田から最多の4人、準優勝の済美から3人が選ばれた。

 

 全国大会は16日に各地でリモート抽選会を実施。12月31日に開幕する。

 

 

 

 【評】新田が好機を着実に決めて得点を重ね快勝した。

 

 立ち上がりは中盤でボールが落ち着かない状況になったが、前半5分にCKから先制。1―1の33分に日浦の得点で再びリードを奪った。35分には玉井が個人技から追加点。後半22分に久保が混戦から4点目を決めた。

 

 済美は前半22分、ロングスローから玉上のゴールで一時同点に追い付いた。後半はメンバーを変えて攻勢に出たが、終盤の猛攻も実らなかった。

 

 

 

【新田 「攻撃的守備」へ変革結実】

 

 絶え間なくボールを襲う黄色い渦。攻めに転じるや、電光石火の速攻でゴールを陥れる。とりでを築く緻密な戦術から、エネルギッシュで攻撃的なスタイルへ。1年での変革に挑んだ新田が、39年ぶりの栄冠を手にした。2得点の久保は「みんなが120パーセントの気持ちで取り組んだ結果」と喜びをかみしめた。

 

 準優勝に甘んじた昨年は、自陣での強固な守備が土台だった。しかし「中盤から前は全員点を取りたいタイプ」(玉井)という勝ち気なメンバーがそろった今年、前線から果敢にプレスを仕掛ける「攻撃的守備」に挑戦。この日も、競り合いの強度や縦に鋭い攻撃で済美を圧倒した。

 

 前半5分に先制し、22分に追い付かれる展開。どちらにも流れが傾きうる時間帯、新田は前に出る勇気を失わなかった。全員が連動して圧力を高め、繰り返しゴールに迫って主導権を奪取。33分に岡田のロングパスから生まれた日浦の得点は、醸成してきた「前に向かう意識」の集大成と言える一撃だった。

 

 新型コロナウイルスの影響で満足な経験が積めなかった今年の改革。「全員が全力を尽くさないと成り立たない戦い方。失敗が続いたころ、気持ちを保つことが難しかった」と主将の大野は明かす。

 

 しかし、選手の適性を信じた清水監督らの鼓舞を受け「やるしかないと思った」と大野。テクニシャンタイプだった岡田も「元々めちゃくちゃ苦手だったスタイル。でも、練習で少しずつできるようになっていった」と成長の過程を振り返る。

 

 悲願のタイトルを、清水監督は「つながりの勝利」と総括した。挑んで、負けて、また挑んだ。ずっと何かを積み重ねてきたから、39年ぶりにこの日が来た。新田の伝統が王座を勝ち取った。

 

 

 

【貫き通した80分 済美 「やりきれた 後悔は全くない」】

 

 点差が開いても、80分間攻撃的なサッカーを貫き通した済美。最後の精度を欠いて1得点に終わったが、「みんなでつなぐ済美のサッカーをやりきれた。後悔は全くない」とエース玉上。全員が力を出し切った敗戦に胸を張った。

 

 2点ビハインドの後半も、進むべき方向は見失わなかった。開始早々に玉上のミドルシュートで口火を切ると、その後も平田がボールを収めて起点となり、両翼の玉上、加藤らへパスをつないで相手ゴールに迫った。

 

 試合終盤にも大平、村上、平田に決定機が生まれ、藤沢は「相手の脅威になっていたし、後ろから見ていて頼もしかった」と仲間を誇った。

 

 今年3月末、長年監督を務めてきた土屋誠さんが急逝し、イレブンに動揺が走った。「チームがどこに進むべきか迷走していた時期もあった」と藤沢主将は明かすが、「土屋先生のためにもという思いが強く、選手権出場に向けて頑張ってこられた」と玉上。

 

 今大会、選手らは喪章を着け、ベンチに遺影を掲げてチーム一丸で戦ってきた。9大会ぶりの全国切符は逃したが、強みの攻撃力を出し切った戦いぶりは、土屋さんにもきっと届いているだろう。

 

 

 

◆怖がらず戦った結果◆

 

 【新田・清水監督の話】 率直にうれしい。スコアほど楽な試合ではなく、いつやられてもおかしくなかったと思う。選手が怖がらずに戦ってくれた結果。これまでのOBや関係者たちの思いがやっと実を結んだ。

 

 

 

◆狙っていた うれしい◆

 

 【新田・玉井選手】(MVPに選出され)「狙っていたので素直にうれしい。優勝して最高の気分。開幕当初は緊張して力が出せない選手もいたが、みんなで鼓舞し合い、試合ごとに自分たちらしさを出せるようになった」

 

 

 

◆諦めずプレー続けた◆

 

 【済美・宮本監督の話】 諦めずに自分たちのスタイルでプレーし続けたことは褒めてやりたい。最初はボールが落ち着かなかったが、途中から冷静にビルドアップして、相手コートに進入することができた。

 

 

 

◆もう少し耐えれば…◆

 

 【済美・藤沢主将】(4失点に)「もう少し耐えられたら反撃の機会はあった。2点目の失点の仕方が悪く、抜け出してきた相手のマークの受け渡しがセンターバック間でうまくできなかった。3失点目もひきずってしまった」

 

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