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<点検商法>見積もり 他社と比較を
2020年11月6日(金)(愛媛新聞)
自宅の不具合を指摘して不安をあおる「点検商法」や、格安のチラシをきっかけに高額な費用を請求されたといった相談が、高齢者を中心に、全国の消費生活センターに寄せられています。自宅を大切に思う気持ちにつけ込んだ勧誘に注意してください。
【相談事例】
「無料点検するので床下を見せてほしい」と業者が訪ねて来て見てもらったところ、「湿気がひどく、このままだと大変なことになる」と言われ、防湿や防虫処理してもらい15万円支払った。その後、水道管やトイレの工事を勧められ、総額175万円の契約をした。
「通常3万~5万円の排水管高圧洗浄が3千円」と書かれたチラシを見て業者を呼んだ。マンホールを開けた業者から「高圧洗浄以外の作業が必要で、1メートル当たり6千円で8メートルの作業になる」と言われ、4万8千円の契約をしてしまった。
【アドバイス】
点検をきっかけとしたトラブルは、屋根、雨どい、外壁、床下、排水管、排水ますなどで多く見られます。
これらの場所は、消費者が直接確認することが困難であるため、本当に必要な工事なのか判断できません。業者の話をうのみにせず、複数の業者に確認し、見積もり内容を比較・検討しましょう。
知らない業者に家の隅々を点検させることは、個人情報をさらけ出す危険性もあります。
一度契約をすると、次々と新たな契約をさせられてしまうケースもあります。訪問してきた業者に「無料で点検します」と言われても、簡単に応対しないようにしましょう。
低価格を強調したチラシには、条件によって費用が異なることなどが、小さな文字や目立たないところに書かれていたりすることがあります。安さにつられて安易に依頼しないようにしましょう。
こうしたトラブルは高齢者に多く見られます。被害の防止には、家族や周囲の方の見守りが重要です。
困ったときや不安を感じた場合は、最寄りの消費生活相談窓口にご相談ください。
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新型コロナウイルス感染拡大防止のため、県消費生活センター(松山市山越町)への来所による相談は(下記の相談専用電話番号での)予約制となっている。
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相談専用電話089(925)3700 午前9時~午後5時(水曜は午後7時まで、土・日・祝日は休み)
消費者ホットライン 188(最寄りの相談窓口につながる)