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秋季四国地区高校野球 準決勝

聖カタリナ、甲子園ほぼ確実 小松との愛媛勢対決制す きょう1日決勝

2020年11月1日(日)(愛媛新聞)

愛媛勢対決を制して決勝進出を決め、喜ぶ聖カタリナ学園ナイン=31日午後、高知市の春野球場

愛媛勢対決を制して決勝進出を決め、喜ぶ聖カタリナ学園ナイン=31日午後、高知市の春野球場

【小松―聖カタリナ学園】延長12回裏聖カタリナ学園2死一、三塁、堀越が右前へサヨナラ打を放つ=春野球場

【小松―聖カタリナ学園】延長12回裏聖カタリナ学園2死一、三塁、堀越が右前へサヨナラ打を放つ=春野球場

【小松―聖カタリナ学園】5回裏小松1死一、三塁の守り、中飛を中堅赤尾がバックホーム、捕手森井(右)が三走をタッチアウトにする=春野球場

【小松―聖カタリナ学園】5回裏小松1死一、三塁の守り、中飛を中堅赤尾がバックホーム、捕手森井(右)が三走をタッチアウトにする=春野球場

 高校野球の秋季四国地区大会は31日、高知市の春野球場で準決勝2試合が行われ、聖カタリナ学園が延長十二回サヨナラで小松との愛媛勢対決を制し、決勝に駒を進めた。大会は来春の選抜大会出場校選考の参考資料となっており、聖カタリナ学園の春夏通じて初の甲子園出場がほぼ確実となった。

 聖カタリナ学園は1日、同球場で明徳義塾(高知)との決勝に臨む。

 

【聖カタリナ 粘って逆転 県勢対決 小松 延長12回力尽く】

 秋季四国地区高校野球大会第3日は31日、高知市の春野球場で準決勝2試合を行った。愛媛1位の聖カタリナ学園が愛媛3位の小松に3―2で延長十二回サヨナラ勝ちし、初の決勝進出を決めた。

 来年3月19日に開幕する選抜大会で、一般選考のうち中国・四国枠は現時点で五つとなっており、聖カタリナ学園の春夏通じて初めての甲子園出場がほぼ確実となった。

 準決勝の残り1試合は明徳義塾(高知1位)が鳴門(徳島1位)に9―2で七回コールド勝ち。大会最終日の1日は春野球場で明徳義塾―聖カタリナ学園の決勝を行う。

 

 【評】聖カタリナ学園がロースコアの接戦を制した。0―2の四回、田代の適時打で1点を返すと、五回は遊ゴロが敵失を呼び、同点に追い付いた。延長十二回に堀越が均衡を破る決勝打を放った。足達は4安打、川口は7出塁で勝利に貢献。右腕桜井は変化球の切れと制球がさえた。

 小松は継投で対抗。先発越智は5回2失点で流れをつくり、2番手古本もしっかりと腕を振って相手打線を押し込んだ。中堅赤尾の本塁好返球も光った。

 

◆よく勇気を出した◆

 【聖カタリナ学園・越智良平監督の話】 堀越は川口が歩かされ、悔しさが力みにつながっていた。最後はよく勇気を出して、バットを振った。桜井は序盤にらしくないところがあったが、修正し献身的に投げてくれた。

◆バント・走塁にミス◆

 【小松・宇佐美秀文監督の話】 4番のタイムリーで先制し、投手も中盤以降のたくさんのピンチをよくしのいだ。二~四回の好機に、どこかで一本が打てていれば。細かいことだが、バントと走塁でミスが出てしまった。

◆低めに集められた◆

 【聖カタリナ学園・桜井投手】(12回2失点完投)「出来は60点くらい。序盤はボールが高めに浮いたが、後半から低めに集めることができた。腕をオーバーハンドから少し下げたことで、ボールが指に掛かるようになった」

◆後ろ信頼している◆

 【聖カタリナ学園・川口遊撃手】(申告敬遠三つを含む5四球)「申告敬遠は相手の作戦の一つ。後ろを打つ堀越を信頼している。(甲子園出場がほぼ確実になったが)それは次のステップ。まずはこの大会で優勝したい」

 

【サヨナラ 劇的幕切れ 聖カタリナ エース完投】

 どちらも勝たせたい―。月並みな表現を恥ずかしくなく使ってしまうほどの大熱戦は、わずかな差で聖カタリナ学園に軍配が上がった。創部5年目の新鋭が初の甲子園切符をほぼ手中にした。

 タイブレーク突入が目前に迫った延長十二回裏、5番の堀越が決めた。2死一、三塁で打席に入ると、2球目の直球を振り抜き、打球は右翼線へ。劇的なサヨナラ勝ちをもたらした。

 「手応えは完璧。抜けた瞬間、最高の気持ちだった」と堀越。打ちたい理由があった。前を打つ4番川口が申告敬遠三つを含む5四球を獲得。必然、好機で回ってきたが、ことごとく凡退していた。「力んでいないつもりでも、体に力が入っていたのかも」。最後の最後にスムーズにバットが出て、ヒーローの座をつかんだ。

 エース桜井は12回を1人で投げ抜き、2失点完投。守りでの勝利の立役者となったが、この試合で光ったのは「捕手リレー」だ。先発マスクを被った足達を五回のピンチで石川にスイッチ。三回に145キロを計測した速球を減らし、変化球主体で配球を組み立てた。

 これが奏功。桜井もリリースポイントを下げるなど修正し、以降はわずか1安打に抑えた。「足達が直球とスライダーしか見せずに2失点に抑えてくれたので、ほかの変化球をうまく使うことができた」と石川。捕手陣の共同作業で並べた五回からの「0」だった。

 先制して主導権をつかむ展開で勝ち上がってきた聖カタリナ学園にとって、逆転勝利はこの秋初めて。越智監督は「粘り強く、精神的にも強くなった」と目を見張る。大きな経験値を積み重ね、前年王者にして、四国で圧倒的な存在感を誇る明徳義塾に挑む。

 

【序盤に主導権 あと一歩 小松 雪辱の絶好機逃す】

 小松の歩みは再び聖カタリナ学園に阻まれた。宇佐美監督が「完敗」と評した県大会準決勝から約1カ月。ナインは粘りの野球で詰め寄ったが、あと一歩届かなかった。

 同じ轍(てつ)は踏まない―。序盤から投打に強い意志がこもっていた。

 まずは先発の越智。県大会では初回に2点本塁打を浴び「自分が失点し負けてしまった」。最重要視していた立ち上がりを、テンポよく三者凡退に切って取る。

 打線も前回、八回まで1安打に封じ込められた相手エース右腕に初回、二回と安打を浴びせると、三回に4番赤尾が先制タイムリー。「大きいのはいらない。どんな球が来てもつなごうと思っていた」という主砲の一打で、最初に主導権を握った。

 同点に追い付かれた後の五、六回は赤尾がセンターから本塁への好返球で、相手の勝ち越しを阻止。要所を耐えしのいだが、最後は2番手の古本が、サヨナラ打を打たれ、力尽きた。

 県大会で1―6だったスコアは延長12回2―3に縮まった。敗れはしたが、「練習の成果が見えた。県大会から成長した」と宇佐美監督は目を細める。

 今秋2度目の悔し涙は、さらなる成長の糧となるはず。赤尾は「四国でここまでこれたのは自信になる。これからの一日一日を無駄にしない」と、再起を誓った。

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