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生涯スポーツ特集in愛媛

ハンディキャップなし「面白い」 アーチェリー 大西忠数さん (64)

2020年10月18日(日)(愛媛新聞ONLINE)

 

 時折、強い風が吹き始めた。12~70メートルの距離に据えられた的に集中する選手たち。「アーチェリーは風雨関係なく開催される競技。みんな条件は同じですから」。県アーチェリー協会の安野道和理事が解説する。9月6日、今治市の桜井スポーツランドグラウンドでアーチェリー県選手権大会が開催された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、春先以降、各種大会が中止となっていた中での久しぶりの大会だ。台風10号の接近で、矢を放つ回数を144回から72回に減らしての開催となったが、大西忠数さん(64)=西条市=は「試合が励みになる。大会に出られることがうれしい」と、表情を緩めた。

 

 5年前、脊髄の病気で手術を受けた後、脚が動かなくなった。突然の車いす生活。約20年間取り組んできた社交ダンスでは、アマチュア最高レベルとなり、県ダンススポーツ連盟の会長も務めていた大西さん。脚が不自由になったことを、スポーツをしなくなる理由にしたくなかった。

 

 

 

 

 リハビリ中のパラスポーツ体験会でアーチャリーに出合った。「健常者と一緒に、ハンディなく競技に臨めるのが面白いと思った」。退院後、すぐに競技を始め、みるみる腕を上げた。競技歴約1年、2016年10月に岩手県で開催された全国障害者スポーツ大会に愛媛代表として出場した。リカーブ30メートルダブルラウンド「区分4」で準優勝を果たした。

 

 「大会に出場してよかった。健康な体から突然、脚が動かなくなった。なぜ、自分だけ不幸なんだと悲観していたが、障害に関係なくスポーツに取り組む人たちと交流して、もやもやした気持ちが吹っ切れた」。17年の愛媛大会ではアーチェリー県代表の監督を務めた。

 

 「アーチェリーは心の格闘技と言えるほど、自分自身との闘い。自分一人でやるので、言い訳がきかない。だから面白い。体力にあった楽しみ方ができるのも魅力、いつまでも続けたい」と語り、国際大会出場を目標に据える。

 

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