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福田融司 二刀流
2020年7月31日(金)(愛媛新聞)

完封した菅原誠也(右)をねぎらう捕手の福田融司=28日、今治球場

完封した菅原誠也(右)をねぎらう捕手の福田融司=28日、今治球場
開幕から10試合はわずか1勝と苦しんだが、ここ4試合で3勝1分けと上昇の気配を見せる愛媛MP。原動力は、チームのために再びマスクをかぶった捕手の福田融司だ。
強肩が武器の捕手として入団3年目の昨季、河原純一監督の提案でリリーフ投手に転向。テンポの良い投球で30試合に登板し、防御率2・59と後期優勝の立役者となった。
今季、夢である日本野球機構(NPB)入りへ、投手一本で勝負するつもりだった。だが、正捕手をけがで欠き低迷するチームを救うために首脳陣の要請に応えた。
扇の要とはよく言ったもの。捕手復帰初戦となった25日の香川戦こそ3―7で敗れたが、投手への声掛けや守備陣への指示など強いリーダーシップを見せ、その後は3連勝。3試合の失点も「2」「0」「1」と抑え、河原監督は「福田の力で守りが落ち着いた」とねぎらう。
すでに盗塁を6度刺し強肩は健在。投手転向後約1年半、練習していなかった打撃でも、8打数4安打と勢いに乗っている。
もちろん投手を諦めたわけではない。「捕手でも投手でもやれと言われたからにはやる。どちらも1番を目指したい」と福田。二刀流の背番号18の活躍に注目が集まる。