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自粛下で衰え懸念

松山の福祉関係者、高齢者支援模索 地域つながる活動を

2020年6月7日(日)(愛媛新聞)

新型コロナの影響を指摘する県民生児童委員協議会の高岡順子会長(右)と森カヅヱさん=5月下旬、松山市居相5丁目

新型コロナの影響を指摘する県民生児童委員協議会の高岡順子会長(右)と森カヅヱさん=5月下旬、松山市居相5丁目

 新型コロナウイルスの影響で自粛生活が長引く中、介護や福祉の関係者から、地域の集まりがなくなり外出の機会も減った高齢者の体力などの衰えを懸念する声が上がっている。筋力が落ちて玄関で転倒したり、単純な計算ができなくなったりする事例があるとし、地域で孤立しているのではないことを感じてもらう見守りや支援の在り方を模索している。

 「一日外に出ず、誰とも会わない生活は疲れる」。松山市居相5丁目の森カヅヱさん(91)は、入院している夫の面会や脳トレ活動への参加などでほぼ毎日外出していたが、新型コロナの感染が県内でも確認された3月ごろから生活が一変。病院で面会が制限され、感染予防もあって外に出る機会が減った。万歩計は多い時で1日5千歩ほどを数えていたが、最近は少なければ約600歩と10分の1程度に落ち込んだ。

 子どもや孫の訪問も減り、いつもはにぎやかな大型連休も今年は1人で不安な日々を過ごした。「今はスーパーで出会う友達との話が楽しみ」と語る。

 同市石井東地区を担当する高岡順子・県民生児童委員協議会会長は、森さんは比較的元気だが、地域には閉じこもっている高齢者がいると指摘。民生委員の活動も、対面での見守りを極力控えるなど影響を受けているという。地区の独居の高齢者らに少しでも地域とのつながりを感じてもらおうと、高岡会長は疫病退散に御利益があるとされる妖怪「アマビエ」などを描いた絵手紙400~500枚を自作し、ほかの民生委員と協力しメッセージとともに送る計画を立てている。

 同市高浜地区の介護事業者でつくる「高浜介護連」や民生委員らは、住民に雑巾5千枚を縫ってもらい、地区の家庭に配る「巣ごもり」プロジェクトを展開。市地域包括支援センター三津浜の稲井裕子センター長は、10日ごろから配布予定とし「人との関わりが少なくなる中、地域とのつながりを感じてほしい」と期待を込める。

 介護にまつわる新規の相談が減っており、家庭内で問題を抱え込んでしまっていないかとの懸念も。「今後、サロンにしても介護教室にしても、少人数で開催するといった新しい発想でやっていかないといけない」と話した。

 国立長寿医療研究センター(愛知県)は、新型コロナの影響で高齢者の身体活動時間が約3割減ったとのデータを公表しており「新型コロナの収束後には要介護の高齢者が増加する可能性がある」と運動の重要性を訴えている。

 聖カタリナ大人間健康福祉学部の恒吉和徳教授は、重症化しやすく感染リスクに不安を抱える高齢者への相談支援の大切さを強調。介護予防について「これまでは体操教室といった通いの場をつくることに主眼を置いてきたが、行けないと何もできないことが浮き彫りになった。今後は高齢者の情報通信技術(ICT)の環境整備が課題になるのでは。新型コロナに関係なく、引きこもりがちな高齢者でも(タブレット端末などの)画面越しなら抵抗が少ないかもしれない」と語った。

    国税調査2020

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