ログイン
Myページ
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2020
815日()

ログイン
Myページ
愛顔会員Myページ
MENU

新型コロナ

家族とオンライン面会 伊方の特養ホーム入所者

2020年5月5日(火)(愛媛新聞)

施設の面会制限が続く中、オンライン面会で家族と会話する木村ミサエさん(右)=4月27日午前、伊方町湊浦

施設の面会制限が続く中、オンライン面会で家族と会話する木村ミサエさん(右)=4月27日午前、伊方町湊浦

 新型コロナウイルスの影響で福祉施設や病院での面会制限が長引く中、伊方町湊浦の特別養護老人ホーム「つわぶき荘」では、スマートフォンなどで使われる無料通信アプリ「LINE(ライン)」のビデオ通話機能を活用したオンライン面会を始めた。「体調はどう?」「外出できんけど楽しくやっとる?」―。遠く離れた高齢の父母らと直接会えなくても、リアルタイムの映像と音声で伝わる思い。入所者と家族をつなぐ貴重なコミュニケーションツールとなっている。

 施設は立ち入り制限中のため、ボイスレコーダーを持ち込んでもらい面会の様子を取材した。「おふくろ、ご飯食べよるん? 顔色よさそうやな」。神戸市在住の木村茂樹さん(72)が、入所の母ミサエさん(93)に語り掛ける声。茂樹さんの顔がくっきり映った画面を見たミサエさんが「あんたも年取ったなあ」と返すと、見守る職員らの笑い声がはじけた。

 併設のケアハウスも含め、70~90代の計81人が入所しているつわぶき荘では、インフルエンザ感染予防のため昨年12月から面会制限を開始した。2月下旬から1週間ほど一時解除したが、その後は新型コロナによる面会制限を続けている。重症化の危険性が高い感染弱者を守る措置だが、入所者の家族からは「母に会えなくてさみしい」「差し入れもしづらい」といった声が寄せられていた。

 家族の交流を復活する方法はないか。職員が着目したのは、通話相手の顔を見ながら会話できるLINE機能。インターネット環境が整っていれば無料で使えるため、施設は専用のタブレット端末iPad(アイパッド)をレンタルし、4月中旬から「オンライン面会」を始めた。

 ただ、当初は家族からの反応が鈍かったという。二宮浩副施設長は「家族側も高齢者が多く、LINEに不慣れな人も多かった」と理由を明かす。職員が電話で使い方を説明するなど積極的にアプローチし、現在は県外在住の3人を含め計8人が登録している。

 茂樹さんもその1人。2カ月に1回ミサエさんの面会に訪れていたというが、コロナの影響で約4カ月以上会えていなかったためオンライン面会に挑戦した。

 27日に2回目の「面会」を終えた茂樹さんは「電話では会話になりにくかったが、ビデオ通話だと表情がはっきり見える。おふくろのうれしそうな顔が見られて良かった」と声を弾ませた。ミサエさんも「何食べよるかを気遣ってくれた。やっぱり親子はいいね」とうれしそう。面会で涙を流す入所者もいるという。

 ただ、新型コロナの終息が見通せない中で施設の課題は尽きず、とりわけ入所者のみとりは深刻。つわぶき荘でも入所者の最期を家族とともに見守りたい気持ちはあるが「原則として伊方町、八幡浜市外の家族には立ち会いを控えてもらっている」。今後さらに感染が拡大すれば、完全にみとりができなくなる可能性もあるという。

 二宮副施設長は「利用者が一番近くにいてほしいのは家族だと思う。ただ、利用者の命を守ることが最優先で、施設として何ができるのかを今後も検討していきたい」と述べた。

    ※新型コロナウイルス関連情報はこちら

    インターネットの最新情報のことなら「サクッと光」

    <プレスリリース>一覧

    愛媛の主要ニュース

    トップ10ニュース

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。