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巨額支援問題なし/県・市 政局の被害者

今治・獣医学部問題 加戸守行氏に聞く(2018年2月9日付 愛媛新聞)

2018年2月9日(金)(愛媛新聞)

今治市での岡山理科大獣医学部新設への思いを語る加戸守行前知事=2018年2月7日午後、松山市道後町1丁目

今治市での岡山理科大獣医学部新設への思いを語る加戸守行前知事=2018年2月7日午後、松山市道後町1丁目

(肩書や年齢などは、紙面掲載時のものです)

 

 学校法人加計学園(岡山市)の今治市での岡山理科大獣医学部新設を巡り野党が追及する加計問題。誘致を進め、国会の閉会中審査で経緯を述べた加戸守行前知事(83)に学部設置認可を踏まえた思いを聞いた。

 

 

 

【2017年11月に学部新設計画が認可された。】

 

 日本獣医師会の厚い壁に拒まれ絶望的な時期もあり、ほっとした。構造改革特区での15回の提案の審査は役人主導だったが、今回の国家戦略特区は民間有識者主導。狂牛病(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザ対策などでの国際連携の必要性が認められた。

 

 今治市・広島県より前に戦略特区に指定された新潟市も獣医師養成系大学新設を提案したが、関係省庁はつくれない理由を示さなかった。宅配便やコンビニと同じで誰かが規制を崩さねば恩恵は広がらず、特区の民間メンバーも今治市のために動いたわけではない。

 

 

 

【前川喜平前文部科学事務次官は認可を「文科行政に汚点を残した」とした。】

 

 汚点を残したのは前川氏。「行政がゆがめられる」と思ったのなら大臣を止めるべきだ。首相官邸側は折衝では「総理の意向」と頻繁に虎の威を借る。それでも戦い、最後に杯を交わし「日本のため頑張ろう」となるのが霞が関の文化だ。

 

 

 

【前川氏は市の巨額支援を不安視している。】

 

 他県にも事例があり余計な心配。約10年前に前市長から学園が約100億円の補助を求めていると聞いた時、安いと答えた記憶がある。人獣共通感染症を四国で封じ込める拠点整備には立派な病院、実験棟が必要。個人的には県単独で負担してもよい感覚だった。

 

 

 

【今治市職員らの首相官邸訪問が問題視されている。】

 

 大事業のためあらゆるつてで情報収集し、わらにもすがる思いで各所に相談するのは行政マンの使命で、何も行動しない方が不思議。ただ、地方行政職員はキーパーソンに会えない。

 

 加計問題は完全な政局で県、市は被害者。ただ、学園理事長は特区で計画が動くと知ってから認可が下りるまで安倍晋三首相との面会は遠慮すべきだった。

 

 

 

【前川氏は変わらず「行政がゆがめられた」とする。】

 

 獣医師会が政治力で商売敵(新設学部)をつくらせず行政をゆがめてきたのを、戦略特区の民間有識者が獣医師会支配の入学定員規制を取っ払って正した。私も考えは変わらない。

 

 

 

【一連の報道をどう見る。】

 

 県、市念願の学部新設が拒まれてきた経緯や、アメリカが狂牛病発生で獣医師教育充実を国策としてライフサイエンスや創薬に取り組んできたことは注目されなかった。背景を掘り起こすのが報道のはずだが、韓国の朴槿恵前大統領と親友、森友学園と首相夫人などの連想ゲームにした。

 

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