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南相馬 ロボ開発「高齢者を元気に」

東日本大震災9年 被災地介護、助力へ起業 愛南出身・和泉さん奮闘

2020年3月12日(木)(愛媛新聞)

介護施設職員に負担を軽減するアシストスーツを紹介する和泉逸平さん(右)=2月27日午後、福島県南相馬市

介護施設職員に負担を軽減するアシストスーツを紹介する和泉逸平さん(右)=2月27日午後、福島県南相馬市

 

介護施設職員に負担を軽減するアシストスーツを紹介する和泉逸平さん(右)=2月27日午後、福島県南相馬市

介護施設職員に負担を軽減するアシストスーツを紹介する和泉逸平さん(右)=2月27日午後、福島県南相馬市

 

 東日本大震災後に、福島県南相馬市で介護ロボット開発ベンチャーを立ち上げたが県人がいる。「ヘルステクノロジー」代表取締役の和泉逸平さん(46)=愛南町出身=だ。急激な高齢化が課題となっている被災地の介護現場で、情報通信技術(ICT)を活用して健康寿命を延ばそうと、奮闘している。

 

 「おむつやシーツの交換など前かがみ姿勢の維持が楽になります」。2月下旬に南相馬市の特別養護老人ホームで開かれた介護ロボットの職員向け体験会で、和泉さんが足腰の負担を軽減するアシストスーツを紹介した。試着した職員は「腰が固定されている感じがする」と机などを軽々持ち上げてみせた。

 栃木県で老人ホームの立ち上げに関わった和泉さんは、介護施設の職員の離職防止のため、業務効率化や効果的なケアの「見える化」に関心を持っていた。震災直後から関東愛媛県人会ボランティア部として支援活動を続けてできた縁や、母校である南宇和高校の関東同窓会の知人を介し、金型製造などを手掛ける菊池製作所(東京)に出合った。同社が南相馬市で地域ぐるみで介護ロボットの実証実験に取り組もうとしていると知って協力を申し出、2015年に同社の関連会社として起業した。

 和泉さんが力を入れているのは、のみ込む力を簡易に計測できるシステムの開発だ。のみ込む力が低下する「嚥下(えんげ)障害」になると、口から食べるのが難しくなり、栄養不足から体力や認知能力が急速に衰えるとされる。嚥下障害からの回復には時間がかかり、診断には内視鏡検査といった大がかりな検査が必要になるという。

 大学などと連携し、エコーで喉の筋力や脂肪の量を測定し、のみ込む力を自動で推測する装置を開発。健康サロンなどで気軽に計測が可能で、嚥下障害になる前にのみ込む力の低下に気付くことができるという。和泉さんは「血圧測定と同じような感覚で使ってもらえるようにしたい」と力を込める。

 16年7月に南相馬市の避難指示解除準備区域と居住制限区域が解除されたが、市内に戻ってくる多くは高齢者。震災前約7万2千人いた居住人口は19年12月末時点で約5万5千人に減少する一方で、65歳以上の人口は約1万8千人から約2万人に増加した。高齢化への対応が喫緊の課題となっている。

 和泉さんは、リハビリのための歩行支援装置の開発や、介護施設向けICT機器の無料体験会の実施にも携わる。「高齢者に元気になってもらうのが一番。より自分らしい生活を最後まで送れるよう手伝いたい」と話した。

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