春の風物詩
ぴちぴちピンク桜ダイ 愛南で水揚げ 全国へ続々出荷
2020年3月5日(木)(愛媛新聞)

ぴちぴち跳ね元気に出荷されていく「桜ダイ」

ぴちぴち跳ね元気に出荷されていく「桜ダイ」
春の風物詩「桜ダイ」の季節を迎えた。天然物は取れたり取れなかったりするため、歓送迎会の宴席を飾り、食卓を支えるのは養殖物が多い。3月から例年通り出荷量が増え始めた愛南町岩水の宇佐水産は3日、朝も明けきらないうちからピンク色でまるまると太ったタイを次々に水揚げした。
「桜ダイ」とは春先に取れるマダイの別称。由来は「桜の季節に脂がのって旬を迎えるから」「オスの体表に桜の花びらを散らしたような模様が出るから」など諸説あり、スズキ目にはサクラダイという別の魚が存在する。
朝の冷気で海から湯気が立ち上る中、水揚げされぴちぴち跳ね回るマダイを社員らが手際よく選別していた。
「天然と見た目も味も遜色なく、むしろトレーサビリティー(生産流通履歴)がしっかりしているので安全安心。おいしく召し上がってほしい」と胸を張る宇佐和人社長。注文に応じ生きたまま運ぶ専用ケースに入れたり、その場でしめたりして関西、関東を中心に全国へ続々と出荷していった。