柔道高校選手権県大会
新田男女V4
2020年1月19日(日)(愛媛新聞)
柔道の全国高校選手権県大会第1日は18日、県武道館で男女団体のトーナメントを行い、新田が4年連続の男女優勝を果たした。男子は15年連続32度目、女子は4年連続14度目の栄冠。新田は3月21日から群馬県のALSOKぐんまアリーナで開催される全国大会に出場する。
19日は男女の個人戦を行う。
【部内で競い地力に差】
男女とも優勝候補の本命が順当に頂点に立った。新田が地力の差を見せつけ、連覇を伸ばした。
男子は、準決勝までの3試合をいずれも先鋒(せんぽう)が5人抜きする圧倒ぶり。ただ、宇和島東との決勝は少し勝手が違った。先鋒中矢琉、次鋒中矢大が連続引き分け。ここで奮起したのが副将重松だ。
準決勝は先鋒として試合に臨み、体重が倍近い140キロを超える相手大将に一本勝ち。決勝は「中堅同士の闘いを見て、回ってくると思った。自分が最後まで片付けようと思った」。決意は実現。相手副将を大外刈りで仕留めると、大将は大内刈り、けさ固めの合わせ技で沈めた。
女子決勝も同じ顔合わせ。先鋒は引き分けたが、中堅岸田と大将立川が一本勝ちを収めた。中でも意地を見せたのが立川。昨夏のインターハイ70キロ級5位の実力者は、準決勝は引き分けに終わり、悔し涙を流した。「力に押され、技を受けてばかりだった」
決勝で反省を生かした。「自分から技を掛けていこう」。積極的に足技を飛ばして技ありを奪い、主導権を獲得。残り1分48秒で大内刈りを決め、勝利を確定させた。
王座を維持し続ける原動力は部内の切磋琢磨(せっさたくま)にある。県大会で男子5人、女子3人のメンバーをそろえられない学校も珍しくない中、新田の1、2年生部員は40人を超え「全国でも多い方」(法兼監督)。県内外から集まった実力者が普段から腕を磨き合っている。
県大会は通過点。男子の高田主将は「攻める柔道を貫き、日本一を目指す」、女子の立川主将は「チーム一丸で戦い、上位進出したい」と全国の舞台を見据えた。