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愛媛出版文化賞 受賞者に聞く

<7>奨励賞/第3部門 文学 「カナンの地」(創風社出版) 小暮照著

2020年1月12日(日)(愛媛新聞)

受賞作を手に「毎日が充実している」と話す小暮照さん

受賞作を手に「毎日が充実している」と話す小暮照さん

【信仰と国家を小説に 経験生かしエッセーも】

 文芸同人誌「原点」(2015年終刊、松山市)の元同人で、60代で小説を書き始めた。6日に誕生日を迎えたばかりの小暮照さん(87)=松山市祝谷6丁目=は「祝い事が重なりうれしい」と受賞を喜ぶ。

 北朝鮮生まれの松山育ち。元中学校教諭で、1981年から84年までパナマの日本人学校に派遣された経験を持つ。登山愛好家としても知られ、県山岳連盟理事長も務めた。これまでにもパナマ関係や、石鎚山の遭難事故と気象との関係をまとめた著書を刊行。4冊目の著書となった受賞作は「原点」などに発表した6編の短編小説とエッセーを収録した。

 敬虔(けいけん)なクリスチャン。受賞作のタイトルにした「カナンの地」と「青島の祈り」は、中国の地下教会を題材に信仰と国家の在り方に切り込んだ意欲作。現地取材や中国の友人からの情報を基に執筆した。「江戸時代の日本の隠れキリシタンを思わせる中国の現状を知ってほしかった。中国政府のブラックリストに僕も載っているかもね」と苦笑する。

 「佳美」は、アルツハイマー病を患った亡き妻との日々がモチーフ。「高齢者向けのノウハウ的な部分ではなく、人間と人間のコミュニケーションとはどういうものかを淡々と描きたかった」。衰えていく妻を見守る夫の温かいまなざしに、その思いが込められている。

 エッセーは、小暮さんが入居中の老人ホーム運営法人が発行する文芸雑誌に掲載された文章を収録。宗教や歴史、食など多彩な話題を展開し、知識や経験の豊かさがにじむ内容だ。

 昨年9月には、若いころから撮りためた国内外の教会の写真を収めた写真集を出版した。「毎日が充実している」と小暮さん。創作意欲はなお盛んで、四季折々の行事などをテーマにしたスライドショーをパソコンで制作。月に2回ほど市内の老人ホームで上映している。

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