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愛・スポーツ(インタビュー)⑯

春日館相撲道場・師範 龍山 義弘さん(53)

2019年12月19日(木)(愛媛新聞ONLINE)

 

 

 

 小学2年生の少年は、父が見ていた大相撲の生中継にくぎ付けになった。以来45年間、相撲を愛し、相撲とともに歩んできた。中学、高校、大学、社会人と、選手として輝かしい実績を残してきた龍山義弘さん(53)=松山市=は、松山市森松町の春日館相撲道場の師範として小中学生の指導に情熱を注ぐ。

 「力と力のぶつかり合い。短い勝負時間の間にさまざまな駆け引きがある」。相撲に魅了された少年の中学入学時の目標は「相撲部に入る」こと。当時、宇和島市立城北中の相撲部は、正規の部員はおらず、試合に出るために、他部から選手を集めて大会に出場していた。入学時、身長155センチ、体重40キロ。龍山さんは、「あばら骨が見えるような体格でした」と振り返る。

 強くなりたいという思い、相撲への想いは誰にも負けない自信があった。3年生で身長175センチ、体重60キロに。相撲選手としては細身の体格ながら、県大会優勝、四国大会でも準優勝を果たし、全国大会へ。

 野村高校に進学した龍山さんは、相撲道場「春日館」(西予市野村町)に下宿し、相撲に打ち込んだ。県高校総体で個人2連覇を果たし、相撲の名門・中央大学に進学。愛媛で就職後も相撲を続け、実績を積み上げる一方で、指導者の道も歩み始める。

 1993年、「春日館」の兵頭洋和館長(故人)から「野村高校をインターハイで優勝させたい。松山で小中学生を育ててほしい」との夢を託され、松山道場を開設した。それから26年間、300人近い子どもに相撲を教えてきた。「相撲を教えることで、子どもの人生にかかわることができる。これは幸せなことです」。龍山さんが柔和な笑顔を見せる。

 道場では子どもたちにこう語りかける。「稽古を積んで、経験を積んで、苦しいことを克服していくと心も体も強くなる。それは自分のためになる」。感情をあらわにして怒ることは決してしない。「なぜ、注意しているのか、本人に分かってもらうように言葉を伝えることが大切だと思っている」

 龍山さんは、教え子たちの活躍が何よりもうれしい。夢は道場を巣立った教え子の中から、全日本相撲選手権大会で優勝する「アマチュア横綱」と、大相撲の横綱が誕生することだ。「恩師や先輩方への恩返しの思いを込めて、自分の命が尽きるまで相撲との関わりが続いていく」と熱く語った。

 

 龍山義弘(たつやま・よしひろ)さん 宇和島市出身。県高校総体相撲個人で2年連続優勝。中央大学相撲部では全国学生大会団体戦優勝2回に貢献。卒業後も四国相撲選手権個人6年連続優勝、全日本社会人選抜大会個人3位、天皇杯全日本相撲選手権大会出場9回、国体12回出場。春日館師範。

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