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虐待防止 出産前から

松山で助産師ら研修会 産後ケア、地域連携必要

2019年12月14日(土)(愛媛新聞)

妊娠期からの支援と虐待防止の大切さを学ぶ助産師ら=松山市道後町2丁目

妊娠期からの支援と虐待防止の大切さを学ぶ助産師ら=松山市道後町2丁目

 

妊娠期からの支援と虐待防止の大切さを学ぶ助産師ら=松山市道後町2丁目

妊娠期からの支援と虐待防止の大切さを学ぶ助産師ら=松山市道後町2丁目

 

 妊娠期から育児期までの切れ目のない母子支援と虐待防止を学ぶ県看護協会の研修会がこのほど、松山市道後町2丁目の愛媛看護研修センターであった。登壇した県内の医師らが「出産前などできる限り早く支援を始め、虐待を防ごう」と呼び掛けた。11月の法改正で市町の努力義務になった産後ケア事業について、県内の助産師が取り組みを報告し「産後うつや虐待防止につながる」と語った。

 助産師ら約40人が参加。県立中央病院小児科主任部長の山本英一医師が講演して虐待の現状を説明。国内では年間約60人の子どもが虐待死しており、心中以外の事例を年齢別でみると3歳以下が多く、0歳がほぼ半数を占めると述べた。

 乳児の遺棄事件で摘発される母親の中には「思いがけず妊娠し、どうすればいいのか分からなかった女性がいる。リスクのある妊婦の早期支援が重要」と強調。助産師の役割は大きいとし「思いがけない妊娠を『望む妊娠』に変えて母子を救ってほしい」と訴えた。

 松山市子ども総合相談センターの高田美紀保健師も登壇。センターでは養育環境の心配な家庭に関する相談を受け、虐待通告にも対応しており、他機関と連携して支援していると業務内容を紹介。産科は妊婦や家族との関係ができやすく、異変に気付ける可能性があるため「気になった時は迷っている段階でもいいのでぜひ相談してほしい」と呼び掛けた。

 新居浜市から委託を受けて産後ケア事業を行う愛媛労災病院の深川由美助産師は、出産後の母親の心身を支えながら育児技術を伝えるケアの意義を語った。

 出産後の母親について、ホルモンバランスが大きく変わり、うつになりやすい傾向がある▽体の回復が遅れるとメンタル面にも影響する▽慣れない育児への不安を感じることがある―などと解説。

 周囲のサポート不足などが重なった場合は「誰もが産後うつ一歩手前の状況になり得るし、虐待に結びつくことも考えられる。子どものためにも母親をうつから守ることが必要」と指摘。産後ケアを行いつつ地域の保健師と情報交換して「出産後も切れ目のないケアを提供することが大切」と述べた。

 11月に改正母子保健法が成立し、産後ケア事業の実施は市区町村の努力義務になった。自治体によって取り組みに温度差があるため、実施を促すのが目的。県内では4月1日現在、事業を行っているのは6市町にとどまっている。

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