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11年目の開花・愛媛FCLなでしこ1部昇格

(3)昇格後の課題 選手負担減や収支改善を

2019年12月7日(土)(愛媛新聞)

勤務する愛媛FC事務局で日中デスクワークに励む阿久根真奈(右)と上野真実=11月14日、松山市三町3丁目

勤務する愛媛FC事務局で日中デスクワークに励む阿久根真奈(右)と上野真実=11月14日、松山市三町3丁目

 愛媛FCレディース(L)は所属選手全員がアマチュア契約で、日中は働き、夜に練習している。

 県体育協会(現県スポーツ協会)勤務を経て昨年4月から愛媛FC事務局で働く主将の阿久根真奈(25)は、平日はスクールの事務やコーチなどの仕事と練習、週末は試合と「基本的に休みはなし」のハードな生活を送る。

 今年8月に左膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂し、リハビリに励む日々を送るが、「職場の理解は深く、リハビリにも快く送り出してくれる。サッカーが楽しめる環境にいることは幸せ」と話す。

 国内トップリーグのなでしこリーグでプロ契約する選手はわずかで、今季1部で5連覇を果たした日テレベレーザでさえ、登録選手22人中プロは2人だけ。愛媛FCLは1部で戦う来季も選手のアマ契約は続き、待遇面で大きな変化はない見通しだ。

 愛媛FCLの運営費は「トップチームと兼務の人件費などがあり正確な算出は難しい」(愛媛FC事務局)ものの、年間4千万円ほどで2部に上がった2015年以降は毎年赤字を計上。観戦無料の2部では入場料やJリーグのような分配金もないため、収入のほとんどをスポンサー広告料で賄う。運営担当の川井光一さんは「今年やっと選手の練習着がそろえられた」と厳しい懐事情を説明する。

 1部昇格を果たしたことで「スポンサーの増加などサポートの輪の拡大が期待できる」(川井さん)。さらに観戦が有料となる来季は入場料収入が加わる。ただ、今季のホーム平均入場者数は2部平均の554人より少ない456人。なでしこジャパンの選手らも所属するチームと対戦機会が増えることで観客増が見込まれるものの、運営を支える収入の柱とするのは難しい見通しだ。

 収支面の不安はチーム強化にも影を落とす。選手への報酬を用意できず、積極的な補強を行うことができないのが現状だ。ただ、環太平洋大短大部(宇和島市)との提携は終了したものの愛媛FCLの「ボールを大事にする」スタイルを好む選手は多く、昇格決定後は例年の1・5倍ほどの練習参加希望があるという。

 現在、変革の時期を迎えている女子サッカー界。日本サッカー協会は11月中旬、国内トップリーグのなでしこリーグとは別に、21年の女子プロリーグ創設を決定した。しかし運営母体や参加チーム数などは未定で「現状では、クラブとしてどこを目指していくべきか定まっていない」と川井さんは吐露する。

 いずれにしても選手の負担軽減や収支改善は喫緊の課題。Jリーグチームを運営するクラブとして、基盤の確立を進めながら愛媛FCLらしさをどれだけ出せるか。1部初年から目に見える「結果」が求められる。

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