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愛媛新聞ONLINE

2020
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茨城国体優勝者インタビュー

陸上成年男子110m障害 野本 周成

2019年11月26日(火)(愛媛新聞ONLINE)

 

 

 

 

 茨城国体陸上110m障害の決勝。野本周成選手(24)=八幡浜市、愛媛陸協=は自身が持つ県記録と同タイム13秒62をたたき出し、トップでゴールを駆け抜けた。「予選のウォーミングアップから体がすごく軽く感じた。久しぶりの感覚が楽しく、早くスタートしたいとわくわくした」とレースを振り返る。

 大会前は、それほど自分に期待していなかった。本人が「久しぶり」というように前回の県記録更新は2017年6月の日本学生陸上競技個人選手権。その大会を制した後は、けがやスランプから結果を出せていなかった。今春、早稲田大学を卒業し実業団で競技を続けることも考えたが、故郷へ戻ることを決めた。ただ、東京五輪への夢は断ち切れず、1人で愛媛から世界を目指す道を選んだ。

 練習場所は、勤め先である伊方町塩成の木嶋水産の裏山。佐田岬半島のメロディーラインから宇和海側へ下るつづら折りの坂道で、「群青」ブランドでちりめんや釜揚げしらすを生産する同社工場の青い屋根を眼下に、150mダッシュを一人で黙々と繰り返す。

 コーチや練習パートナーはいない。トラック練習は週末に松山へ出掛けたり、大学の合宿に合流させてもらったり。「恵まれない練習環境と思われるかもしれませんが、生まれ育った八西地区の山道は自分の原点ですから」と野本選手。男ばかり4人兄弟の3番目で外遊びが大好きだった少年に戻ったように目を輝かせた。

 ハードル走を始めたきっかけは、八幡浜高校陸上部で当時の顧問中野敦之先生(現・県保健体育課指導主事)に「半ば強制的にやらされたから」と笑う。小学校時代は水泳、中学は軟式野球に没頭。「いろいろスポーツをやったが、性格的に団体より個人競技が向いている」と自己分析し、入部を決意した。

 夏の国体県予選で、ハードリング技術は粗削りだったが、身長183センチの恵まれた体格と抜群の跳躍力を生かし優勝。本格的にハードルに取り組んだ。県総体2連覇、全国インターハイでも決勝進出、2013年東京国体3位、大学陸上での活躍など、ここ数年の110m障害の県記録更新は、野本選手の自己記録更新とイコールだ。

 久しぶりに大きな大会を制し、「会社のみんなが応援してくれて優勝を喜んでくれたことが一番うれしかった。バックアップしてくれた会社に、さらに結果で報いたい」と話し、東京五輪選考レースとなる日本選手権に向け準備をしている。木嶋英幸社長は「五輪の話題が身近に出て会社の雰囲気が明るくなった。そのうち裏の山道は『周成ロード』と呼ばれるようになるよ」と豪快に笑う。群青の宇和海からの浜風が、野本選手の背中を押し続けている。

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