全国高校バスケ県予選女子
聖カタリナが2年連続24度目V
2019年11月12日(火)(愛媛新聞)

【女子決勝 聖カタリナ学園―済美】第4クオーター、ドリブルで切り込む聖カタリナ学園・森(左)=コミセン

【女子決勝 聖カタリナ学園―済美】第4クオーター、ドリブルで切り込む聖カタリナ学園・森(左)=コミセン
バスケットボールの第72回全国高校選手権県予選最終日は10日、松山市総合コミュニティセンターで決勝を行い、女子は聖カタリナ学園が済美に85―70で勝ち、2年連続24度目の優勝を果たした。聖カタリナ学園(四国ブロック代表)、済美(県代表)は、12月23日から東京都で開かれる全国大会(ウインターカップ)に出場する。
四国大会覇者の聖カタリナ学園が、代表校決定戦に勝って勢いに乗る済美を圧倒した。中盤以降、池松や森らが内角に切り込む攻撃が奏功。守備では高さのある小柳を中心に、スピードのある済美を封じた。
済美は序盤から三原愛や田中らが攻守で体を張ったが、内角を攻めあぐねた時間帯にリードを広げられた。
【リバウンドで立て直し 聖カタリナ「全国」へ闘志】
主力選手を交えた実戦は8月のインターハイ以来、という聖カタリナ学園だったが、個々の能力の高さや層の厚さはさすがだった。ミスからの失点で悪い流れをつくりながらも、試合の中で修正。主将の池松は「ほっとした。後半は自分たちがやろうとしたバスケットができた」とほほ笑んだ。
前半は高さを生かせずリバウンドで劣勢に立ち、ターンオーバーで攻撃権を失う場面も目立った。ただ「リバウンドから立て直そうと声を掛け合った。焦った様子はなかった」(池松)。ボールが保持でき始めると流れは一変。特に身長163センチの森は、一瞬で相手を抜き去る圧巻のスピードを見せ、チームトップの31得点で勝利に貢献した。
もっとも、県予選優勝の結果だけで満足するチームではない。聖カタリナ学園ベンチは試合時間残り6.8秒、15点リードでタイムアウトを掛けた。「もし残り6秒で負けていたら」との想定で、最後のプレーを確認したのだという。この優勝だけでなく、全国大会に向けた思いの強さが表れた場面だった。
夏以降、「ウインターカップのメインコートに立つ」をテーマにしてきた。準決勝以降は一つのコートで試合が行われる。会場の視線を一身に集める、全ての高校生プレーヤーにとって夢の舞台だ。
池松は「全国に行けば私たちは小さい。機動力を生かしたプレーを生かす」、森は「得意のドライブだけでなく、外からも得点できなければ勝てない」と語り、すでに気持ちを切り替えた様子だった。