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DMATの活動 事前理解深めて

台風19号・福島派遣 武田看護師(県中央病院)に聞く 患者避難は最終手段 県内病院関係者 計画・訓練を

2019年11月10日(日)(愛媛新聞)

「大規模災害時はDMATの早期受け入れが有効」と語る武田徹看護師=8日午後、松山市春日町の県立中央病院

「大規模災害時はDMATの早期受け入れが有効」と語る武田徹看護師=8日午後、松山市春日町の県立中央病院

1階が浸水し、大量の被災ごみで診療再開が困難になっていた福島県本宮市の民間病院=10月中旬(武田徹看護師提供)

1階が浸水し、大量の被災ごみで診療再開が困難になっていた福島県本宮市の民間病院=10月中旬(武田徹看護師提供)

「大規模災害時はDMATの早期受け入れが有効」と語る武田徹看護師=8日午後、松山市春日町の県立中央病院

「大規模災害時はDMATの早期受け入れが有効」と語る武田徹看護師=8日午後、松山市春日町の県立中央病院

1階が浸水し、大量の被災ごみで診療再開が困難になっていた福島県本宮市の民間病院=10月中旬(武田徹看護師提供)

1階が浸水し、大量の被災ごみで診療再開が困難になっていた福島県本宮市の民間病院=10月中旬(武田徹看護師提供)

 台風19号による河川氾濫で7人が死亡した福島県本宮市で、県立中央病院(松山市)の武田徹看護師(51)が10月16~21日、災害派遣医療チーム(DMAT)隊員として活動した。毎年のように国内各地で大規模な水害が起きる中、被災時の支援を早期に受ける体制整備が重要となっている。昨年の西日本豪雨でも出動した武田看護師に活動概要と県内で必要な対策を聞いた。

 

―派遣の経緯は。

 10月15日に派遣要請があり、翌朝の航空機に乗った。DMATは原則、必要なものは自分たちでまかなう自己完結型で支援する。ライフラインに問題はなく食料は購入可能と聞いていたので、パソコンやプリンター、印刷用紙などを持参。16日夕に本宮市に入り、状況説明を受けた。水害被災地に特有の砂ぼこり、泥のにおい。その中で被災者が片付けをしており、頑張らないといけないと思った。

 本宮市は13日未明に阿武隈川とその支流が氾濫し、市街地が浸水。基幹的な民間病院が1階天井近くまで水につかって医療資機材や調理機器などが破損し、大量の災害ごみが発生。透析患者12人は転院したが、約75人の入院患者がいた。市内の避難所には多い所で百数十人が避難。通常、避難所の人数は日を追って減少するが、そんな様子はなく長期化が見込まれた。課題山積で被害の割に支援が少ない状況だった。

 

―支援内容は。

 他県の医師、看護師の計4人でチームを組んだ。まず本宮市の保健、医療、福祉の関係者が情報共有し、統一した活動方針の下で動くための会議を立ち上げた。基幹病院の機能回復と避難所対策が主な議題で、毎日協議した。

 病院は2階以上の電気が使えたので患者全員の避難は見送り、機能回復を目指した。最大の問題は災害ごみの処理。搬送を市などに依頼したが民家優先でなかなか対応してもらえず、新たに福祉避難所の指定を受けることで自衛隊の支援を受けられるようにし、そこから軌道に乗った。

 避難所では病気の発生状況などを調べるスクリーニング、巡回診療を実施。公共交通機関が運休していたので、遠方の医療機関に通院していた被災者が必要な薬を受け取れるよう薬剤師会と調整した。

 

―災害に備えて県内でどのような対策が必要か。

 災害直後から県庁や被災地で円滑にDMATが活動するには、地元の関係者が活動内容を知っておくことが重要。会議の設立などは負担増と捉えられがちで、災害が起きてから理解を求めていては対応が遅れる。本宮市では地元保健師らがDMATの活動を理解してくれていたので大変助かり、撤退時もスムーズに会議を引き継げた。

 病院関係者は災害時に備えて計画を立てて訓練してほしい。患者避難は容易ではなく、最終手段だ。過去には転院搬送中に亡くなる事態もあった。被災時は残った機能でダメージコントロールをしながら支援を待つことになる。平時から透析などに利用する水や燃料などの必要量を把握しておく必要がある。

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