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費用と支援制度知っていますか?

【第1回】FPに聞く「がんとお金」

2019年11月8日(金)(愛媛新聞)

 

辻本由香 氏

辻本由香 氏

 

辻本由香 氏

辻本由香 氏

 2人に1人が「がん」になると言われる時代。それでも告知を受けると、人生最大のピンチに驚き戸惑う人もいるのが現実です。私は43歳で乳がんを発症し、また父を肝臓がんで亡くした経験から、「知って備える」ことがどれだけ大切かを学びました。今回は、突然始まる「患者ライフ」で実際にかかるお金と支援制度についてお伝えします。

 

 

 

 がんになったら、いったいどれくらい治療費がかかるのでしょうか。例えば乳がんでは、平均費用(入院)は、55万4092円。自己負担が3割だとすると、16万6227円と計算できます。(参照:厚生労働省医療給付実態調査報告書(平成28年度)第3表)

 

 ただ、がんの種類や病状、治療方法などによって費用に差があるため、一概にいくらとは言い切れません。手術後も、抗がん剤など通院での治療が続くケースもあります。

 

 

 

 そこで、頼りになるのが「高額療養費制度」。公的医療保険における支援制度で、ひと月(1日から月末まで)の医療費の自己負担分が上限を超えた場合に、その超えた金額が払い戻されます。上限は年齢や年収によって違いがあり、70歳未満で一般的な収入の人で自己負担はおおよそ9万円程度となります。

 

 なお、先進医療など保険適用外の診療や食事代、差額ベッド代などは制度の対象外です。

 

 

 

 私ががんになってわかったことは、患者ライフでかかるお金は治療費だけではないということ。「入院中、親の介護をどうする?」、「副作用でツライときは家事代行を頼みたい」などくらしに直結する費用や、病院に通う交通費も地味に痛い出費です。ウイッグなど外見を整える費用は、治療前と変わらない私であるために必要でした。卵子凍結など、将来子どもをもつ可能性を残したいと思う人もいるのではないでしょうか。

 

 

 

 そんな自分にとって必要なお金には、医療費控除など支援や助成の仕組みが用意されているものもあります。不安や疑問を解決するには、病院の相談支援センターや患者会、がんに詳しい専門家への相談がお勧め。頼りになる場所を知ることも、備えのひとつとなるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

辻本 由香(CFP)  つじもとFP事務所 代表

 

企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。

 

暮らしにまつわるお金について知識を得ることは、人生を豊かにすると知る。

 

27歳で阪神大震災、43歳で乳がんを発症した経験から、備えることの大切さを伝える活動を始める。

 

現在はセミナーを主としながら、子どものいないご夫婦(DINKS・事実婚)やおひとりさまの相談業務、

 

執筆も行っている。著書『がんを生きぬくお金と仕事の相談室』河出書房新社。

 

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