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松山でフォーラム

どう生きる 話し合おう 終末期とACP 医療者ら考察

2019年10月9日(水)(愛媛新聞)

木澤義之特命教授(神戸大附属病院)

木澤義之特命教授(神戸大附属病院)

 「いのちの終わりまで、あなたはどう生きたいか。その話し合いを始めませんか」―近年、患者の生き方や価値観、望む治療の在り方などを家族や近しい人、医療者と繰り返し話し合う「アドバンス・ケア・プランニング」(ACP)の重要性が注目されている。ACPに関わる講演会とフォーラムがこのほど、松山市であった。概要を紹介する。

 

【本人と「同じ景色見る」 木澤義之特命教授(神戸大附属病院)講演】

 愛媛大医学部附属病院は緩和ケアセンター講演会を開催。「アドバンス・ケア・プランニング」と題し、神戸大医学部附属病院緩和支持治療科の木澤義之特命教授=写真=が、ACPの概念や注意すべき点、実際の進め方について語った。

 木澤氏はACPを「患者の価値観を、これからの治療・ケアに反映させるための話し合い」と定義。終末期の医療の希望を本人の一存で文書にする従来の「事前指示書」の場合、家族は「患者がなぜその選択をしたのかが分からず、苦しんだり異なる選択をしたりしてしまう」。話し合って価値観を共有するプロセスこそが重要とした。

 実際には、いきなり呼吸器をつけるかどうかといった厳しい状況の医療の話ではなく、心の準備具合を確かめた上で、まず「あなたが信頼し、あなたの代わりに決めてくれる人(代理決定者)」と「あなたにとって大切なこと、生きていくために欠かせない機能」を話し合うことを勧める。

 家族やペットと過ごしたい、仕事を続ける、身の回りのことを一人でやる、口から食べられなくなったら治療はもういい…。こうした価値観を知ることで、複雑な状況でも「この人ならこうするだろう」と推測しやすくなり、患者側も「自分の考えを分かってくれる家族や医療者に、後は任せる」と思えるという。

 重要なのは、話し合いを繰り返しながら本人と家族、医療者が「同じページに立つ」「同じ景色を見る」こと。病状認識や今後の見通しが食い違っていては、話がかみ合わない。「自身の病状をどう理解しているか」「なぜそう思うのか」を、必ず本人の言葉で語ってもらい、関係者で共有すべきだと強調した。

 「ACPとは、みとりについて話すことではない。そこに至るまでにどんなケアが必要で、どう生きるかが大切」。医療者として、「ともに希望を持ち、ともに心配する」姿勢の重要性を訴えた。

 

 【アドバンス・ケア・プランニング(ACP)】最期をどこでどう迎えたいか、どのような生き方を望むか―など、本人の意思決定や支援の在り方を、家族や医療・ケアチームなどと繰り返し話し合って決めるプロセス、取り組みのこと。国は昨年3月、終末期医療の治療方針に関する決定手順を定めたガイドラインを初めて改定。ACPの重要性を付加、明記した。また愛称を「人生会議」と決め、普及を推進している。

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