ログイン
Myページ
Myページ

愛媛新聞ONLINE

2019
1020日()

ログイン
Myページ
愛顔会員Myページ
MENU

届け支える手―小児・AYAの県内がん対策

<下>がん情報サイト 病と向き合う大きな力に

2019年9月13日(金)(愛媛新聞)

「こんなサイトがありますよ」。四国がんセンターの外来で患者にリーフレットを手渡す主治医(大住省三がん診断・治療開発部長)

「こんなサイトがありますよ」。四国がんセンターの外来で患者にリーフレットを手渡す主治医(大住省三がん診断・治療開発部長)

がんサポートサイトえひめのホームページ画面

がんサポートサイトえひめのホームページ画面

「こんなサイトがありますよ」。四国がんセンターの外来で患者にリーフレットを手渡す主治医(大住省三がん診断・治療開発部長)

「こんなサイトがありますよ」。四国がんセンターの外来で患者にリーフレットを手渡す主治医(大住省三がん診断・治療開発部長)

がんサポートサイトえひめのホームページ画面

がんサポートサイトえひめのホームページ画面

 「これから病気に向き合う人に知ってほしいがん情報や、どんなサポートを受けられるか分かるサイトができたけん、見てね!」。昨春公開が始まった県の公式がん情報サイト「がんサポートサイトえひめ(https://e-cip.jp/)」。AYA(15~39歳)世代のがんなど順次情報を追加、更新中で、近く5大がんが出そろう。だがまだ認知度は低く、必要な人に届いているとは言い難い。

 サイトは、主に初めてがんと診断された人や、AYA世代のように「自分に合った情報」の入手が難しい人に向け、県の委託事業としてがん情報の「ワンストップ窓口」を目指し作られた。県内のがん登録データを活用、がん診療連携拠点7病院と推進8病院ごとの治療数や、治療の流れ、患者サロンの開催予定、生活情報などを掲載している。

 県がん診療連携協議会のがん登録専門部会長として作成に携わる寺本典弘・四国がんセンターがん予防・疫学研究部長は「このサイトで完結ではなく、最初の一歩。治療の全体像を知り主治医と相談するきっかけにして」と期待する。

 ただ「公式」とはいえ、運営は実質的に四国がんセンターが手弁当で担っており、作業も膨大。委託する県健康増進課は「ゆくゆくは県内のがん情報を一括して載せたいが、現在の県サイトとの統合や予算拡充は難しい。できる範囲で、とお願いするしかない」と述べるにとどめている。

 急がれるのは、サイトの周知。県がん相談支援推進協議会でも「そもそも拠点・推進病院の中にがん相談支援センター(窓口)があることさえ知らない患者も多い。もっと周知を」との声が上がっていた。

 寺本部長らは今夏、紹介用のリーフレットを2万部作成。拠点・推進病院や市町、保健所などに配る。さらに四国がんセンターでは診断時の患者を中心に「主治医から患者への手渡し」を始めた。病院の棚に置いてもあまり読まれないが、直接渡されれば患者の関心は高まる。他の病院にも協力を呼び掛けるという。

 情報を得にくいAYA世代の、正解のない「仲間の経験、気持ち」を知りたいというニーズに応え、東京・国立がん研究センターの研究班は支援サイト「AYA世代のがんとくらしサポート」を今春公開した。療養情報に加え、AYA世代でがんになった「先輩」10人が執筆した50本以上の体験談を掲載している。

 30代の乳がんの女性は、迷いつつも治療の前に受精卵凍結を選択し「私を強くしてくれる希望。全て受け入れる」と覚悟を決めた。胃がんの手術で付き合いが難しくなった20代男性は、弁当持参で自然に昼食の誘いを断り「お酒が飲めなくてもコーヒーは飲める」と新たな交流を楽しむように…。他にも「体験者“あるある”」など、似た悩みを抱える「後輩」への助言や励ましがつづられている。

 「一人ではない、と分かった」「少し文章が多いかな」「家に帰ってゆっくり見たい」。県内のAYA世代の患者や支援者らが集う「えひめ若年がん語り場 EAYAN(い~やん)」の参加者から、そんな声が上がった。松山市末広町の町なかサロンで月1回(第2日曜)開かれる例会で、一緒にサイトを見た感想。直接仲間と会って話せる場や、ネット上のつながりは少しずつだが増えている。

 情報や制度は、孤独に病と向き合う患者を支える大きな力。届きにくい人にこそ、届けたい。温かな手を伸ばして。

    おすすめ記事

    <プレスリリース>一覧

    愛媛の主要ニュース

    トップ10ニュース

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。