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パラ競泳の世界選手権

輝く新星 夢へ飛躍 山口選手(今治)世界新Vで代表入り

2019年9月13日(金)(愛媛新聞)

山口尚秀選手の快挙を祝い、家族も参加して今治市役所に掲揚された懸垂幕=12日午後4時45分ごろ

山口尚秀選手の快挙を祝い、家族も参加して今治市役所に掲揚された懸垂幕=12日午後4時45分ごろ

  ロンドンで開かれているパラ競泳の世界選手権第3日は11日、各種目の決勝が行われ、男子は100メートル平泳ぎ(知的障害)で今治市の山口尚秀(瀬戸内温泉スイミング)が1分4秒95の世界新記録で優勝した。日本勢の金メダル第1号で、日本知的障害者水泳連盟の規定で競泳陣では初めて東京パラリンピックの代表に決まった。

 「世界一になるためには、世界一の努力をしなければ」との信念が実った18歳のホープは「障害があっても、一生懸命頑張ったら可能性はぐんと上がることを証明していきたい」と目を輝かせた。

 地元・今治で山口選手の活躍を見守った家族や水泳指導者らは、「おめでとう」「夢に近づいた」と祝福と喜びの声を上げた。父峰松さん(53)と母由美さん(50)、祖母公さん(75)は日本時間未明の決勝をインターネットのライブ配信で観戦した。優勝した瞬間、拍手でたたえたという峰松さんは「本当によく頑張った。支えてくれた多くの人にパラリンピックで恩返しし、障害の有無にかかわらず誰もが輝く社会になるきっかけになれば」と語った。

 今治市はさっそく庁舎に「やったぞ!!愛媛の星」の懸垂幕を掲示。掲揚式で菅良二市長は市民に「東京五輪・パラリンピックがぐっと身近になった。声援をお願いしたい」と呼び掛けた。

 山口選手は4月から瀬戸内温泉スイミング(今治市高橋)に所属し、週6日練習に励む。柿崎彰一支配人(54)は、世界新記録での東京切符に「手応えはあったが夢のよう。今治に帰ってきたら『おめでとう』と言葉をかけたい」と相好を崩した。「体がしっかりしているので、一かき一蹴りが力強い」と評価し、「集中できる環境を提供し、本番ではさらに記録を伸ばしてほしい」と願った。

 4月から今治市リサイクル推進課のパート職員として働く。同僚の代表決定に職場も歓喜に沸いた。加藤良浩課長(56)は、配属当初から「自分の活躍で障害者スポーツの認知度を上げ、障害者の力になりたいと話す姿に感心していた」と語り、「夢がかなおうとしている。力を最大限出し切り、街の人に勇気を与えてほしい」と激励した。黒川公弘課長補佐(49)も「礼儀正しく努力家。どんな作業も懸命にこなす仕事ぶりが競技でも生きた。金メダルを取り、明るいニュースを届け続けて」とエールを送った。

 県は遠征費の一部助成などで山口選手を後押ししてきた。担当者は「同じ障害のある方を元気づけることにもつながる。引き続き頑張って」と期待を寄せた。

 県内のパラアスリートを支援するNPO法人パラワク(松山市)の川崎寿洋理事長(54)は「地道な取り組みで自信をつけた結果だろう」と努力の姿勢をたたえた。渡部涼子理事は「大会の動画では落ち着いた様子だった。精神的な成長もあったのだろう」と感激した様子。「企業や自治体を含め、さらに大きな支援の輪が広がれば」と機運の高まりを願った。

 中村時広知事は「愛媛から世界の頂点に立つ選手が誕生し大変誇らしい。さらなる飛躍を期待している」とのコメントを出した。

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