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令和の8・6 広島原爆投下74年

(上)ピースボランティア 声上げる大切さ 若者に

2019年8月16日(金)(愛媛新聞)

原爆ドームの被害状況などを説明するピースボランティアの大西知子さん(手前左)=4日、広島市の平和記念公園

原爆ドームの被害状況などを説明するピースボランティアの大西知子さん(手前左)=4日、広島市の平和記念公園

 夏の太陽が照りつけた4日、広島市の平和記念公園を訪れた栃木県の中学生約15人の輪の中に、松前町出身の小学校臨時教諭大西知子さん(70)=広島市=の姿があった。「原爆の熱は4千~7千度といわれる。真夏日の今日でも気温は約30度。想像できますか」。子どもの心に刻まれるよう言葉を選んで被爆者の無念を伝える。

 大西さんは原爆資料館や公園内の慰霊碑などを無料で案内する「ピースボランティア」だ。市の外郭団体の事業で4月現在、29~88歳の203人が活動する。

 1期生として1999年度にデビューした大西さんは大学院で研究を重ね、各地で原爆展を開催してきた。近年は外国の要人が相次いで資料館などを訪れ、関心の高まりを肌で感じているという。特に2016年の原爆死没者慰霊碑に対するオバマ前米大統領の献花は画期的だった。

 市によると、18年の市内への外国人観光客は178万人を超え、7年連続過去最高を更新。来日する人たちを通して諸外国に被爆の実相を伝えようと、青少年の国際的な平和活動が広がっている。市の外郭団体は本年度、高校生と大学生が英語でガイドを行うユースピースボランティア事業を開始した。

 5日の初回活動には約20人が参加し、10カ国の学生ら24人を案内した。案内役を務めた広島女学院大4年生の中島美柚さん(21)は、特に韓国人犠牲者について丁寧に説明。「戦争に関する認識の食い違いで友人関係が崩れるのは悲しい」と青少年交流の重要性を訴える。

 ロシアの大学4年生ポリーナ・ビリュコヴァさん(22)は「被爆建物や慰霊碑を実際に見て多くのことを学び、同世代の人たちと議論が深められた」と話す。米ロ間の中距離核戦力(INF)廃棄条約が2日に失効し、軍拡競争の激化が危ぶまれる中「歴史の過ちは繰り返したくない」と強調した。

 被爆者の証言を映像で残す会の発足や来夏の東京五輪に合わせた原爆展開催など、新たな計画の実現に奔走する大西さん。次代を担う若者たちに「被爆地での学びをどう次の行動につなげ、周囲を巻き込んでいくか考えてほしい」と願う。世界に推計約1万4千発の核兵器が存在する中、オバマ氏の広島訪問で高まった関心が一過性で終わってしまうことを危惧し「核兵器は必要ない。市民層が動いて声を上げることが大切だ」と力を込めた。

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