常夏の楽園 フィジーと美しいサンゴ礁の水族館
<7>アミメノコギリガザミ 凶暴なカニ 実は美味
2019年8月12日(月)(愛媛新聞)

アミメノコギリガザミ

アミメノコギリガザミ
巨大なハサミ脚と先端がオール状になった第5脚が特徴で、成長すると甲幅20センチ、体重が2キロを超えることもある大型のカニです。甲の縁にのこぎりのようなとげが並ぶことから名前が付けられました。マングローブ林の泥の中に巣穴を掘り、昼間はほとんど動きませんが、夜になると出てきて餌を探して動き回ります。
挟む力が非常に強く、さらにハサミの根元には臼歯状の丸い突起が並び、これを使って硬い大型の貝なども簡単に砕いてしまいます。気性が荒く動くものによく反応します。
とてもおいしいカニとしても知られ、熱帯の島々では重要な水産物および食料として、木で作った籠や刺し網で捕獲されています。潮が引いたマングローブの干潟では素手で採集されることもあります。南の島の魚市場や青空市場でよくみられるカニとしても知られています。高級食材としてレストランなどでも利用され養殖も盛んに行われています。
丈夫で飼育しやすく見栄えもいいので水族館などでもよく飼育されています。しかしとても活発に動き水槽から脱走、ガラスをハサミ脚で割る、威嚇して捕まえるのが大変、と飼育員泣かせのカニでもあります。
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「“常夏の楽園”フィジーと美しいサンゴ礁の水族館」は20日まで、松山市湊町5丁目のいよてつ高島屋で。