常夏の楽園 フィジーと美しいサンゴ礁の水族館
<4>イヌザメ はうように餌を探す
2019年8月5日(月)(愛媛新聞)


太平洋やインド洋に広く生息する非常におとなしいサメで、昼間はあまり泳ぎ回ることなく岩場やサンゴの隙間などに潜んでいます。
夜になると活発に動き回りながら海底にいる魚やタコなどを捕らえて食べます。胸びれを器用に使ってはうように泳ぎながら餌を探す様子が、地面を嗅ぎながら歩く犬に似ているのでこの名前が付けられたという説があります。口の周りに発達したヒゲがあり、このヒゲを使って餌となる獲物を探します。成長すると1・4メートルほどになります。
卵生でサンゴの隙間などに10センチほどの殻に包まれた卵を産み付けます。5カ月ほどでふ化した幼魚の体色は白と黒の特徴的なしま模様になっています。このしま模様は成長に伴い目立たなくなり成魚は全身が灰褐色になります。
幼魚は観賞用として人気がありますが、比較的成長が早く飼育には大きな水槽が必要です。おとなしく丈夫で飼育しやすいことから水族館でもよく飼育され、近年ではタッチングプールで触れ合えるサメとしても知られています。寿命はあまり分かっていませんが、20年近くは生きると考えられています。
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「“常夏の楽園”フィジーと美しいサンゴ礁の水族館」は20日まで、松山市湊町5丁目のいよてつ高島屋で。