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ウイルス肝炎 一度は検査を

県内肝がん死亡率 16、17年ワースト1位

2019年7月28日(日)(愛媛新聞)

「C型肝炎は撲滅できる時代。まずは検査を受けてほしい」と話す日浅陽一教授=東温市志津川

「C型肝炎は撲滅できる時代。まずは検査を受けてほしい」と話す日浅陽一教授=東温市志津川

【受診意識づくり・啓発に遅れ 採血のみ 申請が必要】

 肝がんによる県内の死亡率(75歳未満年齢調整後)が2016、17年と2年連続で全国ワースト1位となり、12年以降の6年間で4度の1位を記録するなど高い数値が続いている。その主な原因となるB型、C型肝炎ウイルスは感染してもほとんど症状がないまま進行するケースが多い。28日は世界肝炎デー。肝がんや肝炎とどう向き合えばいいのか、愛媛大大学院医学系研究科(消化器・内分泌・代謝内科学)の日浅陽一教授に聞いた。

 

―愛媛が死亡率1位の背景は。

 理由は分からない部分が多い。ウイルス性肝炎の検査を積極的に受ける県民の意識づくりができておらず治療が遅れている。啓発も追いついていない。肝炎患者の比率は全国に比べて特に高くはないが、進行している人が多いのだろう。

 C型肝炎の治療は、以前の(副作用の強い)インターフェロン(IFN)を使った「苦しい治療」というイメージがある。今は副作用の少ないのみ薬に替わり「そんなに楽に治るのですか」と驚く患者もいる。内服治療の保険申請は爆発的に増えてきている。

 

―B型、C型肝炎ウイルスの特徴は。

 B型は感染対策が不完全な時代の母子感染や学童期の予防接種などが原因。最近は若い人の性行為による水平感染もある。C型は若い人はあまりいない。ほとんどはC型肝炎ウイルスが発見される前の輸血、医薬品、医療行為など。患者の5割以上は感染経路が不明だ。

 患者数は全国でB型約130万人、C型約150万人。愛媛はB型1・3万人、C型1・5万人と推計される。

 

―肝臓の病気と言えば、お酒のイメージもある。

 確かにそうだがB型、C型ウイルスほどは肝がんをつくらない。アルコールはメインの原因ではない。

 臓器別の死亡者数で肝がんは5位。肺がん、大腸がん、胃がん、すい臓がんに続く。胃がんや肺がんと比べると、肝がんは罹患(りかん)した人の中での死亡者数が多い。C型はウイルス感染から約30年で肝硬変、そこから十数年で肝がんになる。

 

―検査や治療方法は。

 検査は採血のみで簡単にできる。一般的な住民健診の項目には入っていないのでオプションとなる。指定医療機関を受診すれば、申請は必要だが初めの検査は無料だ。一般的ながん検診では調べられない。

 肝炎が進んでも初期の肝硬変では気づかない人も多い。進行して黄疸(おうだん)が出た人は重症の場合だと肝移植の対象になる。内科の治療ではどうしようもない。

 C型は感染ルートが今はかなり制限され、感染者を治療できれば撲滅できる時代。一生に一度でいいので必ず調べてほしい。

   ◇   ◇

 28日午後1時半~4時半、日本肝臓学会による市民公開講座が松山市大手町1丁目のホテルマイステイズ松山で開かれる。肝炎検査、医療費負担軽減のための制度などについての講演がある。事前申し込み不要、無料。定員200人。

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