全国高校野球・愛媛大会 第12日
3回戦【川之江 9-2 新居浜西】川之江、犠打絡め得点 新居浜西、3エラー痛恨
2019年7月27日(土)(愛媛新聞)

【川之江―新居浜西】4回表川之江1死一、三塁の守り、マウンドで先発・大西に声を掛ける捕手・石川琉=西条ひうち球場

【川之江―新居浜西】4回表川之江1死一、三塁の守り、マウンドで先発・大西に声を掛ける捕手・石川琉=西条ひうち球場
<西条ひうち球場 3回戦(11時30分)>
【評】川之江が7犠打で生み出した好機に得点を重ね七回コールド勝ち。二回、佐々木のスクイズや石川琉のタイムリーなどで3点を先制。四回は2四死球と敵失で1死満塁とし、併殺崩れと鈴木琉の三塁打で3点、五回も送りバントを絡めて3点を挙げ突き放した。先発大西は力のある直球で6回2失点。
新居浜西は三つのエラーが大量失点につながった。四回に玉井、五回は田中が適時打を放ったが、つながりを欠いた。
◆抜かせてたまるか◆
【新居浜西・田中中堅手】(三回、難しい飛球をダイビングキャッチ)「常に自分のところに打球が来ると準備して、抜かせてたまるかとの思いで守っている。このチームでもっと長い間、野球をしたかった」
【川之江バッテリー 配球巧み 打線封じる】
川之江の大西―石川琉のバッテリーが巧みな配球で左打者7人を擁する新居浜西打線を封じ込めた。
「序盤は(一、二回戦で相手が)打ちあぐねていた内角を突き、中盤から外で勝負」。思い描いたシナリオ通り、大西は初回、直球をきっちりと投げ込んだ。わずか6球で、左の3人を抑える完璧な立ち上がりで、好投の布石を打った。
四回に1点を返され、なお1死一、三塁のピンチも冷静だった。スクイズの動きに対し、大西が「簡単にはやらせないようにした」と速球と変化球で追い込み、最後は高めのスライダーで三振。同時に二盗を狙った一走を刺して併殺に仕留め、石川琉は「2人の共同作業で、うまく抑えられた」と胸を張った。
大西は「直球が走り、打たせて取る投球ができた。良い勢いで来ているので、次も全力でプレーしたい」。昨夏、涙をのんだ8強のマウンドに再び到達し、雪辱へ意欲を見せた。