全国高校野球・愛媛大会 第8日
2回戦【今治東 8-4 吉田】大接戦 今治東に軍配 延長13回吉田5失点
2019年7月23日(火)(愛媛新聞)

【吉田―今治東】タイブレークの延長13回表今治東1死満塁、村上太の2点二塁打で二走・麻生(3)が生還し8―3とリードを広げる=西条ひうち球場

【吉田―今治東】タイブレークの延長13回表今治東1死満塁、村上太の2点二塁打で二走・麻生(3)が生還し8―3とリードを広げる=西条ひうち球場
<西条ひうち球場 2回戦(11時52分)>
【評】タイブレークにもつれ込んだ大接戦は今治東に軍配が上がった。無死一、二塁で始まった延長十三回、連続四球で勝ち越し点を得ると、村上太が適時二塁打を放つなどし計5点を奪った。
吉田は裏の攻撃、好守にも阻まれ1点止まり。三回から救援登板し、四~十二回にゼロを並べた森口の粘り強い投球が光った。
◆ミスで失点 悔しい◆
【吉田・木下一塁手】(主将。途中から捕手に。試合後は涙)「十三回は自分のミスが失点につながり、後悔しかない。タイブレークは緊張感があった。森口はいつも以上の投球をしてくれ、受けていてうれしかった」
【打者51人 球数150 大会初タイブレーク制す】
愛媛大会史上初となった延長十三回タイブレーク突入。今治東のエース桑田が39個目のアウトを三振で奪うと、ナインは喜びを爆発させた。
圧巻の桑田のスタミナだった。打者51人と対峙(たいじ)し、球数は150。それでも八回からの5イニングはノーヒットに抑え、徐々にペースアップしているかのよう。目立つ球速はないが、投げミスが少なく集中力も十分だった。
十三回、得点圏に走者を背負っての投球も「一つずつアウトを取る。やることは同じ」と桑田。1点は失ったが動じず、試合を締めた。「全然疲れていない。すがすがしい気持ち」とけろり。白いマウスピースを見せ、にっこり笑った。
そんな勝利の立役者をナインは守りで支えた。右翼村上恭は浅い飛球に果敢に突っ込んで2度好捕。内野陣も声を掛け、もり立てた。初戦の6点ビハインドからの逆転に続く劇的勝利でチームは上げ潮ムード。岡本主将は「目標はベスト8」と歓喜の後に次戦を見据えた。