えひめ参院選2019
終盤情勢、永江・らくさぶろう氏激戦 3割は投票先未定
2019年7月17日(水)(愛媛新聞)
21日投開票の第25回参院選で愛媛新聞は16日、本社・支社局での取材に、期日前投票出口調査(13、14日)と電話世論調査(14~16日)を加味し、愛媛選挙区(改選数1)の終盤情勢を探った。野党統一候補で旧民主党元衆院議員の無所属永江孝子氏(59)と自民党らくさぶろう氏(54)=本名冨永幸伸、公明党推薦=の両新人が一層の激戦を展開している。電話世論調査では約3割が投票先を決めていないと回答した。
最終盤に向け、与野党とも落とせない一戦とみて党幹部らの投入や無党派層への呼び掛けを強め、総力戦で臨む構え。陣営関係者からは、前回2016年に56・36%だった投票率の行方も情勢に影響を与えるとの見方が出ている。
永江氏は10月の消費税増税の凍結を掲げ安倍政権の税金の使い道を批判。年金や医療、子育てなどを重視すると主張する。「完全無所属」をアピールし草の根の活動による浸透を期待。無党派層の動向が勝敗を左右するとみて、元アナウンサーの知名度を生かし最終盤は最大票田の松山市を重点的に回るという。
らくさぶろう氏は、26年間のタレント活動で売った顔を生かし、無党派層の取り込みに懸命。地域の活性化を訴え、西日本豪雨災害からの復興には政権与党の力が必要と強調する。自民県連が企業や業界団体などを引き締めているほか公明の支持層固めにも余念がない。18日に菅義偉官房長官が来援する予定。
愛媛選挙区には政治団体・NHKから国民を守る党新人の椋本薫氏(45)も立候補し、放送法改正を前面に打ち出しているが、苦戦している。