えひめ・愛野球博
都市対抗四国2次予選T 松山PX代表決定戦へ 3年ぶり
2019年6月2日(日)(愛媛新聞)

四国銀行を下し、喜びを爆発させる松山PXナイン=坊っちゃんスタジアム

四国銀行を下し、喜びを爆発させる松山PXナイン=坊っちゃんスタジアム
都市対抗野球四国予選第6日は1日、坊っちゃんスタジアムで2次予選トーナメント1回戦2試合を行い、松山フェニックス(PX、松山市)は四国銀行(高知市)を3―2で破り、3年ぶりの代表決定戦進出を決めた。
JR四国(高松市)はアークバリア(同)に15―2で七回コールド勝ちした。
最終日は2日午後1時から同スタジアムでJR四国―松山PXの決勝を行う。松山PXは勝利すれば5年ぶり2度目の都市対抗本戦出場となる。
◆なんとかしたくて◆
【松山PX・井上拓選手】(途中出場。八回に貴重な逆転タイムリー)「みんながつないでくれたチャンス。なんとかしたい一心で打席に入った。低めの変化球に体が泳いでしまったが、うまくすくい上げることができた」
【チームの「熱」逆転呼ぶ】
松山PXが金星を挙げた。先週の1次予選でコールド負けした四国銀行に逆転勝ち。念願の都市対抗本戦へ、あと1勝に迫った。
冷静さと熱さがうまくかみ合った。落ち着きが生きたのは、試合を振り出しに戻した五回の1点。序盤の攻撃から「左打者にはスライダー、右打者には内角直球が多い」という傾向をつかみ、攻略の糸口にした。
「こちらの狙いを察知した相手バッテリーは、少しずつ投球が窮屈になっていった」と主将の山口晃。五回、先頭の鶴岡が内野安打で出塁すると、焦りからか相手投手がけん制悪送球。無死三塁と拡大した好機に山口晃が一ゴロを転がし、同点に追い付いた。
守りでもビッグプレーを生んだ。三回無死一、三塁、中堅へのフライで三走の生還を許したかに見えたが、サード千原が「離塁が早い」とアピール。審判はこれを認めてアウトとなり、追加点を防いだ。
勝利への熱意はプレーボールから試合終了まで貫き通した。初回、山口晃と奥津が一塁へヘッドスライディング。アウトにはなったが仲間を奮い立たせた。四球を選び、送りバントを決めるといったプレー一つ一つをベンチが一体となって大きな声でたたえ、試合の流れを呼び込んだ。
「全員野球でつかんだ勝利」と千原監督は頬を紅潮させ、山口晃は「みんなが主役のゲームだった。あとはあす勝つだけ」。上げ潮ムードでもう一つの企業チームのJR四国に挑む。