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個々に沿った指導重視

不登校の子ら支える県内フリースクール、再び注目

2019年5月22日(水)(愛媛新聞)

久万高原町での体験型授業で、おそるおそるニワトリに触れる子ども

久万高原町での体験型授業で、おそるおそるニワトリに触れる子ども

 不登校の子どもらにとって学校以外の居場所の一つである民間フリースクール。県内ではニーズを受けて1990年代に相次ぎ開設されたものの、運営難などを背景にその多くが姿を消していた。しかし最近、子ども一人一人の状況に応じて枠組みにとらわれない学びを提供できるとして再び注目を集めている。

 

 4月にオープンしたフリースクールエルート(松山市萱町3丁目)は、本来の学びは「体験」から始まるとして、体験型学習を柱に掲げる。午前に体験学習、午後には一人一人の理解度に合わせて個別授業を行う。偏差値中心のキャリアプランでなく、個々の興味・関心を伸ばすための自由な学びが前提だ。

 不登校の小中学生は全国で約14万人いるとされる(2017年度、文部科学省)。要因は人間関係や進路への不安などさまざま。

 学校への不信感などから登校していない中予の中学1年の女子生徒(13)は「学校では髪形や下着の色まで細かく決められている。おかしいと思うことがあっても、何も変わらない」と声を落とす。学校がカリキュラムどおりに一律に進める授業にも物足りなさを感じ、「みんな同じで勉強するより、自分のペースで勉強したい」とフリースクールに関心を持つ。

 発達障害などで学校の集団生活に不安を抱える子もいる。感覚過敏で集団生活が苦手という自閉症スペクトラムの松山市の小学6年の男児は、校区の学校に週2日ほど登校。落ち着いて学べる場を探し、エルートの体験授業に訪れた。母親(42)は「落ち着いて楽しんでいた。中学校では生徒数が増えるので、放課後デイサービスやホームスクール、家庭教師などいろんな選択肢を視野に入れている。本人が行きたいと心から思え、成長できる場に出合えれば」と話す。

 16年12月に成立した教育機会確保法は、児童生徒の状況に応じて学校外での多様な学びの場を確保することを求めている。フリースクールは公的な学校ではないため、義務教育期間は校区内の学校に在籍することになる。保護者と学校の間に十分な連携・協力関係が保たれているなどの条件を満たせば、学校外の施設での相談・指導が在籍校の出席と認められる場合もある。県内では17年度、不登校の小学生は243人、中学生は966人。そのうち県教育委員会が把握するフリースクールなどに通うのは23人で、出席扱いは9人だった。

 適切な相談や支援がなされているかといった運営のあり方や透明性の確保が課題となるが、フリースクールには子どもの多様なニーズに応える新しい学びの場としての期待も大きい。

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