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子どもの視点で人権守る意識を

NPO「全国不登校新聞社」代表理事・多田さん、松山で講演

2019年3月13日(水)(愛媛新聞)

子どもの視点から人権を考えることの重要性を訴えた多田元さん=2月、松山市三番町6丁目

子どもの視点から人権を考えることの重要性を訴えた多田元さん=2月、松山市三番町6丁目

【事件の背景に虐待やいじめ】

 虐待や体罰、いじめなど、子どもの人権を踏みにじる痛ましい事件が後を絶たない。誰もが人として尊重され、幸せに生きるためには―。人権啓発講座(県主催)が松山市三番町6丁目のコムズでこのほどあり、NPO法人「全国不登校新聞社」代表理事の多田元さん(名古屋市)が講演し、子どもの視点から子どもの人権を考えることの重要性を訴えた。

 

 多田さんは裁判官として数多くの少年事件を扱い、退官後は弁護士として子どもの人権問題の相談や弁護活動に携わっている。

 講演で多田さんは、子どもの権利条約にある「(子どもは)独立した人格と尊厳をもつ権利の主体」という考え方を示し、「子どものことは子どもから学び、パートナーとして相互関係を大切にしたい」と自身が活動する上での心構えを紹介した。

 少年事件を子どもの観点からひもとくと、背景には「虐待やいじめ、大人の不適切な扱いなどがある」と指摘し、「少年の『被害者』としてのSOSを看過せず、困っているときに手を差し伸べるのが本当の非行防止だ」と強調した。

 千葉県で小学4年の女児が死亡し、父親が傷害致死罪、母親が傷害ほう助罪で起訴された事件にも言及した。事件が防げなかったことについて「周囲の大人が何度も面接を重ねて信頼関係を築けていれば十分聞き取れていた」と分析し、「子どもの視点が欠けていたのが本質だ」と述べた。

 1970年代半ばから児童生徒の不登校が増え続けていることについては、「不登校は環境が自分に合わないと感じたときになり、子どものせいではない」と説いた。さらに「苦しいのに無理して学校に行く『苦登校(くとうこう)』の方が問題だ」と述べ、「こもる」ことは「子どもにとって『己』、親にとって『子』、社会にとって『個』を守る意味がある」とした。

 居場所がない子どもたちを一時保護し、次への居場所づくりをするNPO法人子どもセンター「パオ」(名古屋市、多田さんが理事長)の取り組みも紹介し、子どもたちに贈った詩やメッセージを朗読。子どもを信じ、温かく見守る大人の役割を呼び掛けた。

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